2011/03/21

灰汁美 - 上板橋に来たつけ麺屋

From 食べ物ログ

上板橋に移って、当初は居酒屋兼うどん屋として営業していた「灰汁美」が再びつけ麺屋になっていた。この店は池袋内で1回移転したのち、東武練馬のいまは「めん蔵」になっている場所に移り、閉店してしばらくしてから上板橋の南口で再び開店した。ちなみにこの場所は、やはり池袋から移ってきた「アジアン・キッチン」という中華料理店があった場所で、池袋でやっていた頃にけっこう通っていた店だったのでここにもときどき来ていたんだけど、ある日いきなり「灰汁美」になっていたので驚いたのだった。ちなみにそのときうどんも一回食べたけど、ぴんと来なかったのでこのブログには載せなかった。

この上板橋で出しているつけ麺は、池袋や東武練馬で出していたものとは麺もスープも変わっているように思った。スープは以前ほど魚介系が強くなくなっていたし、麺がちょっと細くなっていたと思う。

それでもやっぱり美味しい。この恰幅のいい店主のセンスは私によく合っているのだと思う。しかしそのようなマッチングの良さをはるかに凌駕するのが経営センスのなさ。もっと具体的にいうと、店の雰囲気作りだ。これは池袋でも東武練馬でもそうだったが、そうとう覚悟して行っている私でさえも、この人の態度や店内の雰囲気には苛々させられる。ネット上での評判を見るとこの点を気にしている人は多いようで、確実にビジネス上のディスアドバンテージになっている。私はうまければ接客態度なんてどうでもいいと思っているほうだが、店がつぶれてしまったら元も子もないし、この店はほんとにそれを心配してしまうほどのレベルまで行っているのだ。

それも含めて人生だ、という気はする。いまの時代にあまり見られないタイプの飲食店だ。

2011/03/06

スミレ トウキョウ - 渋谷のイタリアン・ベースの無国籍料理?

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渋谷のちょっと辺鄙なところのビルの9階にある小さなイタリア料理店( 公式サイト )。イタリア料理店というよりも、イタリア料理をベースにした、「素材を活かした」調理をする無国籍料理とでもいうべきものか。「DREAMS COME TRUE」の2人がオーナーで、同じ名前でニューヨークにも店があったらしいが、今回ざっと調べてみたところ、どうやら閉店したようだ。"New York Restaurants"のページ( http://nymag.com/listings/restaurant/sumile/ )には"This venue is closed"とあるし、公式サイトとして使われていた http://www.sumile.com/ のアドレスはハイジャックされている。レビューを見ると、和食とフレンチのフュージョンとして宣伝されたが、末期には普通のスシ・バーになっていたと推測できる。

この東京の店は、ニューヨークの店ほどハイエンドのレストランとしては位置づけられておらず、カジュアルなデートや宴会用途に使える「隠れ家的なお店」だった。しかしそれでも私にとっては、コストに見合うものではなかったかな。

他の人のレビューを見ると、現在のミニマリスト的な路線になったのはそんなに昔のことではないらしい。 そういう路線は嫌いではないけれども、あるていど高い値段になると、どうしても要求水準が高くなるし、ミニマリスト的アプローチではそれが満たされにくいのだ。いやまあ簡単な例をいえば、たとえば魚料理ならば、この素材は刺身で食べた方がおいしかったんじゃないの、という疑問を払拭するだけのインパクトを与えにくくなる、ということ。

お店の雰囲気などは、求められているであろうものを完璧に提供できている。しかし料理の面では、再訪するほどでもないかな、と思った。

菜華 - 中野の支那そば店

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中野にあるラーメン・つけ麺店。「支那そば」を銘打っていることから想像できるように、いま風ではないあっさりめのラーメンを出す店。魚介ベースのスープで、塩、醤油、味噌の味を選択できるという点も昔風だ。

こういうポリシーでラーメンを作っている店としては、この店はかなり好きな部類に入る。といっても、醤油ラーメンしか食べたことがないので、他のがどうなのかはわからない。

2011/03/05

ティーヌン 青山店 - 青山にあるタイ料理店

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青山にあるタイ料理店( 公式サイト )。この「ティーヌン」は「スパイスロード」という会社がやっているフランチャイズのようだ。たしか昔、池袋西口の要町通りに店舗があったが、それがなくなって、池袋ルミネの上階に新たにできた。肩の凝らないタイの屋台料理だなと思った記憶がある。どちらも店員がタイ人ばかりだったので、日本の資本だというのは意外だった。

この青山店は私が抱いていた印象とはずいぶん違って「おしゃれ」だったが、特に値段が高いというわけでもなく、たぶんこのあたりではリーズナブルな価格帯である。

最近、なぜか特にタイ料理についてよく思うことなのだけれども、自分で作れると思う料理以上のものが出てくる確率があまり高くない。これは、1) 自分がタイ料理店で頼む料理がけっこうワン・パターンである、2) 自分がこれがタイ料理だと思う特徴がけっこう浅いレベルのものである、などの事情が関係しているのだと思う。たとえば、タイのカレーはそれなりの調味料を揃えればそれなりのものが簡単にできる。準インスタントのペーストもかなり行けるし、さらにいえばそのまま食べられるレトルト食品にもちゃんとおいしいものがある。そして、それよりも深いところで味の違いがよくわかっていないのである。

その結果として、何かよっぽど特徴がある店で、特殊なものを頼まない限り、大したことないものを高い金取って出している、という印象が残ってしまうのだ。この店もそんな店の1つだった。あくまで悪いのはこちら。