2010/12/24

サニーダイナー ルミネ北千住店 - 北千住のハンバーガー店

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北千住にあるハンバーガー店。近くに本店があるが、私が行ったのは駅ビル内にあるルミネ店。

高めのプレートで2,000円近くになる「本格派」ハンバーガー。野菜が別に盛られており、自分の好みのもののみを挟めるようになっている。

ここのハンバーガーはソースが最初からかかっていないのがよかった。肉は私の好みではジューシーすぎる。バンズは悪くない。フライはちょっと塩が強いが、ボリュームがある。ということで全体的にはかなり好印象だった。

ただやはりコスト・パフォーマンスが悪すぎる。 たぶん私の好みのものはもっと安い価格帯のお店にあるのだと思うんだけど、そういう店は探すのが難しいということを思った。

2010/12/18

麺処 花田 - 池袋東口の味噌ラーメン店

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池袋東口に今年の前半にできた新しめのラーメン店。味噌ラーメンの専門店で、プレーンな味噌ラーメンと辛味噌ラーメンの2種類を、ラーメンとつけ麺の2つの形態で供する。今回は辛味噌ラーメンにしてみた。

濃厚なスープと中太のちぢれ麺の上に炒めた野菜を載せてある。味噌は中華鍋で炒めた野菜をスープで煮るときに投入するので、野菜に味がしっかりとしみこんでいる。

私は激辛タンメンで有名な「中本」に行くと、定番の蒙古タンメンではなく「五目味噌タンメン」なるものを頼むのだけれども、これに全体的な方向性が似ている。ただあちらのジャンクさがない本格派だ。「中本」のタンメンは、食べていると何か体を痛めつけているような感じがしてくるけれども、こちらは安心してリラックスしながら食べることができた。味噌とか辛みの背後にあるダシのコクが、こちらはちょっとばかり複雑に感じられる。

店構えや料理のタイプなどが与える印象を裏切って、ジャンク系ラーメンになっていないのが実に面白い。むしろこれはかなり繊細なタイプの料理だと思った。いや、ありがたい店ができたものだ。何度か通ってみようと思う。

2010/12/17

古都台南担々麺 - 池袋西口の台湾料理

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池袋に中国東北料理の店が大量に出現する前の時代、池袋やそれに限らず他の繁華街でも、最も手軽に食べられるエスニックっぽい中国料理は台湾料理だった。だからその頃は台湾料理をよく食べていたのだが、最近は大陸の料理に夢中で、すっかり足が遠のいていた。

この「古都台南担々麺」も池袋西口の繁華街に出ている看板は目に入ってきていたが、特に理由もなく避けていた。しかし東北料理も四川料理もあらかたカバーしてしまったということで、昔に回帰ということで入ってみた。たぶん比較的最近できた店だと思う ( 公式サイト )。

ブランクが長かったので台湾料理としての相対的な評価はできないけれども、文句なしにおいしかった。入った時間帯が遅くて客が少なかったせいだろうか、この手の小皿料理にありがちな雑さがなかった。

調べてみるといまの池袋にめぼしい台湾料理店はそんなにないようだ。もしかしたらこの店がオーセンティシティという点では一番なのかもしれない。ちょっと調べてみようかと思う。







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生香園 - 横浜の馬車道にある周富輝の店

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横浜の中華街からちょっと離れたところにある、周富輝が経営している店。写真は5階建てビルの「新館」で、同じ並びすぐ近くに本館がある。最寄り駅は関内または馬車道駅。

セレブリティー・シェフの店なんておいしいはずがないという先入観があっけなく覆された。広東料理をベースにした典型的な日本的中華料理で、立地や店構えや価格はビジネス・ユース向けではあるけれども、料理の内容は日常的な街中の中華料理に近い。それのレベルの高いやつである。

このところ典型的な日本的中華料理をあまり食べていないので、こういうのの美味しいのが新鮮に思えたということもあるのかもしれないが、何の変哲もない日本的酢豚とか日本的酸辣湯がとてもよかった。これが近くにあったらリピーターになるだろう。

重慶飯店 別館 - 横浜中華街の日本的四川料理の老舗

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横浜中華街については「福満園 別館」の項でちょっと書いた。また近くまで行く用事ができたので、今回は裏道も含めてあちこち歩き回って街の様子を観察してきた。食事は1回しかできないので、どこにしようかと考えて、四川料理の老舗「重慶飯店」の料理を再確認しようと思った。

前に書いたように、横浜中華街はやはり広東料理(と上海料理)が中心の街で、四川料理の専門店はこの「重慶飯店」ぐらいしかないという時代があった。この「重慶飯店」には本店やら新館やらいくつかの店舗があるけれども、いずれもこの「別館」の店構えからわかるように宴会用のお店である。そういう店が絶対にダメだというわけではないけれども、シェフからの距離が遠くなるほど期待を持ちにくくなるのは否定できない。で、当時いちどこの店に入って、案の定がっかりした覚えがあるので、やはり横浜中華街を代表する老舗の一つでもあることだし、いまいちど確認しておこうと思ったのだった。

食べたのは安易ではあるがテストの目的にはやはり安定して使える麻婆豆腐。ただしランチタイムだったので、ランチのセットの一部として。で、結論として、ディナー・タイムのアラカルトを改めて試してみる気にならないような、日本化された麻婆豆腐だった。「麻」の味がほとんどなく、弱めの「辣」があるだけで、全体としてはむしろ甘みが強い。これが独自の料理として成立しているか、というと、結局はそこらの日本的中華料理店との競争になるわけで、群を抜いておいしいというわけでもないし、セットについてくるご飯やスープや点心にも特筆すべきものはない。特にスープがコスト削減を狙っていることが見え見えだったのが残念だった。

まあこれで気になっていた問題が一つ決着したのでよかった。

thai kitchen 5 - カフェっぽい小さなタイ料理店

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芸術劇場裏にある、比較的最近できたと思われるタイ料理店。奥にテーブル席が1つある以外はカウンター席しかない、この看板の雰囲気が表しているようにこじんまりとしたカフェのような小さなお店。率直にいってこの看板が伝えてくるメッセージそのままの料理店で、その意味では正しい道を行っていると言えるのかもしれない。つまり、エスニックっぽくなく、コスト・パフォーマンスが悪い。さすがにルミネ池袋に入っている「Mango Tree Cafe」ほどではないけれども、この界隈でこれだとちょっと厳しいかも。

店には日本語が通じないタイ人(だと思う)の中年男性のコックが1人。カウンター席に囲まれるように配置されている小さなキッチンで調理を行うのは潔く、セールス・ポイントになりうる特徴だとも思うのだが、丸見えであるがゆえに幻滅することもあるわけで難しいところだ。

料理は前菜やサラダに始まり、炭水化物系のディッシュとデザートまでが入っている一人前のセットがメインになっているようで、いろいろとちょっとずつ食べたいという女性向けのコンセプト。決してまずくはない。ただどれも、これだったら食材を調達できれば自分で作れるんじゃないかと思わせる内容だった。

全体的に、近くの会社に勤める女性がランチに食べに来るお店、以外のニッチが考えにくい。カウンターがメインだから長居しておしゃべりすることもできないだろうし、他に選択肢がいろいろとあるこの地でディナーの場にはなかなか選ばれないだろう。

大勝軒 七福 - 池袋西口の南の方にある大勝軒系のつけ麺屋

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池袋のラーメン店が密集している地帯からはちょっと離れた場所にある、大勝軒系のつけ麺屋。

ここは「南池袋 大勝軒」と同じく、つけ汁の甘みを強調するタイプのつけ麺。池袋につけ麺屋が急増する前は、ここも選択肢の1つに入ることがあったのだけれども、その頃からすでに「七福神」の方ばかりに行っていた気がする。

今回、再確認の意味を込めて久しぶりに入ってみたら、やっぱりつけ汁が甘くて好みに合わない。中太のストレート麺は、噛み応えがある麺というジャンル自体が発展し、いまや稀少価値がなくなってしまった。

2010/12/14

ババ・ガンプ・シュリンプ 東京 - 後楽園にあるテーマ・パーク的アメリカ南部料理のお店

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後楽園の「ラクーア」にある、フォレスト・ガンプをテーマにしたアメリカ風のシュリンプ料理を出すレストラン。ラクーアという立地だから覚悟はしていたが、後に調べてみると、Paramount Pictures主導のベンチャーで、日本では「カプリチョーザ」とか「ハードロック・カフェ」をやっている企業がフランチャイジとして経営しており、大阪ではユニバーサルシティに出店している、というお店だった( 公式サイト本家の公式サイト )。

結論としては、料理よりも雰囲気重視のテーマ・パーク的お店で、お子様も楽しめる趣向がいろいろと用意されている、本来の意味でのファミリー・レストランだった。上に書いた各種要因から想像できるようにコスト・パフォーマンスが悪い。

アメリカの南部地域のシーフードやシュリンプの料理には思い入れがないわけでもないのだが、日本ではその手のものを食べたことがない。 思いついてちょっと検索して調べてみると、無国籍料理的なお店や準高級レストラン的なお店でメニューの一部として出されているようだが、それはやっぱり違うのだ。私が食べたいのは、日本の小さな港町で、プラスティック製のお椀で出される潮汁に相当するようなおおざっぱで豪快な料理である。その意味では、この店の料理はたしかにおおざっぱな感じはした。

クラムチャウダーとマッシュド・ポテトは値段の割りには量が多く、パンチの効いていない味付けで、ボテッとした感じでサーブされてきた。これは皮肉ではなく好印象。ただメイン・ディッシュのシュリンプの茹でたのと揚げたのの量が少ない。山盛りになった奴を片っ端からやっつけていく、というような食べ方をしたいのだが。

それでもこの手の料理の専門店は近場にはないから、またいつか足を運ぶかもしれない。二度と行きたくないというほどではなかったのがかえって驚きの、掘り出し物だった。

2010/12/07

周君記 重慶 麻辣湯 火鍋調料 - 火鍋スープの素

火鍋調料


火鍋のスープの素。「周君記火鍋食品有限公司」というメーカーの商品で、同じ絵柄のパッケージで数種類の大きさのものが置いてあった。これは一番小さいもの。裏面に中国語のほかに英語で説明が書いてあるのでありがたい。

火鍋調料-2


封を開けると、板状に固められた、油とスパイスの塊が入っている。

火鍋調料-3


以下、パッケージ裏面の調理法によると、これを100~150gの食用油で炒め、香りが立ってきたらその5~6倍の水を入れて5~10分ほど煮立たせる。その後、鍋の具を適当に入れる。私は油で炒めるのは中華鍋でやり、その後、鍋物用の鍋に移して具を煮るようにしている。その段階での様子はこんな感じ。

火鍋調料-4


実際に自分で作ってみて思うのだが、100~150gの食用油というのはただごとではない。四川料理の「水煮」系の料理もそうだけれども、唐辛子の辛味成分を効かせるために油を大量に使っているのが気になるようになってしまった。まあそのタイプの料理はスープに沈んでいる肉や野菜を引き上げて食べるわけだからそれほどではないにしても、この手の料理の「旨さ」は食用油由来であるということがよくわかる。

この鍋の素は「辣」の部分がそんなに強くなく、「麻」は普通に効いているという感じだから、辛い食べ物が苦手な人もそれほど無理せずに「麻」の部分を楽しめるのではないかと思う。 私の好みとしては、あまり長時間煮込まず、しゃぶしゃぶ風とまでは行かなくても短時間で火が通る具材を中心に、食べる分だけ鍋に入れては引き上げて食べていくのがいい。お店でよく注文するものも含めて、私がよく食べるのは、レタス、エノキダケ、もやし、ネギなど。動物性蛋白質では羊肉のスライスと白身魚の切り身がメイン。

この鍋は最後に雑炊でしめるというわけにはいかない。お店ではラーメンを煮るのが定番のようではあるが、鍋に残ったスープをちょっとした煮物や炒め物に活用するのもいい。実際、このスープが入った鍋を厨房に常備しておけば、「四川風」の料理を何種類も手軽にでっちあげることが可能である。すぐ飽きるけれども。

「辣」の辛さという点では、私はこのていどで十分だが、もっと辛くしたい人は自分で唐辛子を追加すればいいわけだ。火鍋が好きな人にはぜひお勧めする。なによりも、具材の質を自分でコントロールできるのがありがたい。

イスタンブル ケバブ - 静岡のトルコ料理店

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新静岡駅近く、北街道沿いにあるトルコ料理店。ケバブ・サンドイッチのテイクアウト販売も行っているようだが、今回は店内で前菜やケバブなどを食べた。

小さい店で、店内のトルコ人密度が高かった。まあ私にはそれがトルコ人なのか他の国の人なのかはわからないので、あのあたりの人たちと言っておこう。

こんなところにこんな店があるなんて、という意外性から引き寄せられたわけだが、料理の方はちょっと微妙だったかな。手抜きという感じはまったくしないが、飛び抜けているという感じもしない。ケバブは店内で食べるよりも、サンドイッチにしてテイクアウトで食べる方が似合っているのかもしれない。

洽洽香瓜子 - 味付きひまわりの種

洽洽香瓜子


洽洽原香瓜子」がプレーンな塩味であるのに対し、こちらの「洽洽香瓜子」は中国風・シルクロード風のスパイスで甘く味付けが行われている。私は勉強不足でこれが何なのかよくわからないので「五香粉」風と言っておこう。ウイキョウか八角か、そのあたりのものがいろいろ混ざっている感じだ。

私はシンプルな塩味の方が好きで、そっちばかり買っているけれども、こちらはいったん癖になると止まらなくなるのだろうなとは想像できる。ヨーロッパの甘草のお菓子を思い出した。

2010/12/03

洽洽原香瓜子 - ひまわりの種

ひまわりの種
ひまわりの種2


池袋の中国食材店「陽光城」には、ひまわりの種が数種類置かれているが、一番気に入っているのがこれ。洽洽食品というメーカーの製品。この緑色のパッケージの「原香瓜子」というやつがシンプルな塩味でお勧め。もう一つ、赤色のパッケージで「香瓜子」という商品名のものは、甘めのスパイス(八角?)による味付けがしてあってクセがあり、私の好みではなかった。

この緑色の商品にも、空気を抜いてあるもの(真空パックとまでは行かないにせよ)とそうでないものがあり、私は空気抜きの方が鮮度が保たれているような気がするので、それを買っている。

ひまわりの種を含め、この形の種を歯で割って食べる文化は日本にはないが、MLBの中継でおなじみのようにアメリカではよく食べられているし、中国を含む東アジアでも人気が高いから、むしろなぜ日本で食べられていないのかが不思議である。殻を吐き出さなくてはならないのが馴染まないのだろうか。実際、家でこれを食べていると殻の捨て方に困る。いちおう手でつまんでゴミ袋にダイレクトに放り込むのだが、どうしても外してしまうことがあり、床に殻が散乱する。これを定期的に箒で掃いて片付けるのでよし、というぐらいのおおらかさがないと難しいかもしれない。

2010/11/25

老騾子 豆豉 朝天小魚 - 台湾製のそれほど辛くない小魚油漬け

老騾子 豆豉 朝天小魚

前に取り上げた「老騾子 豆豉 朝天辣椒」と同じメーカーの調味料。「中辛」とあるが、「激辛」表示のものは店に置いてなかった。


激辛の「朝天辣椒」と比べると、こちらはほとんど辛くないと言っていい。干した小魚を、唐辛子でちょっと辛みをつけた油に漬け込んだもの、という感じの食べ物。魚は油を吸っていないので、オイル・サーディンのように柔らかい食感ではなく、普通に固い干し魚のまわりに油がついている、という感覚。柔らかいシラス干しでこれを作った方がうまいのではないかとも思うが、そうすると油っぽすぎるということになるかも。

辛くないので、ご飯にそのまま乗っけて食べることもできる。魚の味が油に移っている、という感じはしないので、料理の調味料として使う場合には、「豆豉入りのちょっと辛い油、プラス、干した小魚」がその料理に入るという感じになりそう。

2010/11/19

一蘭 池袋東口店 - 上品な博多ラーメン

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先月、福岡に行ったときに博多ラーメンをいくつかの店で食べたのだが、その一軒に「一蘭 天神西通り店」があった。そこはそのお店限定のラーメンを出している店で、甘めのショウガっぽい味が私の下には合わなかった。そこで今回、地元の池袋にある普通の「一蘭」に行ってみることにした ( 公式サイト )。

で、博多ラーメンも時をおいて食べるとやはりおいしい。池袋には博多ラーメンを食べられる店がいくつかあるけれども、その中でこの「一蘭」は価格が高めで、味が上品である。豚骨の臭みがまったくなく、濃厚ではあるけれども胃にダメージが残る感じがしない。逆にいうとジャンク・フードとしての楽しさがないわけだけれども、この店には仕切りのあるカウンター席と妙な注文システムと24時間営業というギミックがある。

2010/11/16

老騾子 豆豉 朝天辣椒 - 台湾製の激辛辣油

老騾子 豆豉 朝天辣椒

池袋の中国食材店「陽光城」にはさまざまな食材が売られており、その中で比較的ハードルが低いのが「ラー油(中国語では油辣)」である。こちらは台湾から輸入されている、老騾子というメーカーの、豆豉入りの四川名物の唐辛子「朝天辣椒」を使ったラー油で、辛さに数段階あるうちの一番辛い「激辛」というやつ。こちらの公式サイトの写真を見ると、正面の部分のラベルは現地で売られているのと同じもののようだ。

少し前から日本では「食べるラー油」なるものが流行してるけれども、中国料理愛好家としてはとうぜんながらまったく満足できないものばかりである。そもそも辛くないものを辣油と呼ぶのはおかしい。ということで私はこの「激辛」の瓶を買うわけだが、これがまあ非常に辛くて、いつまで経っても中身が減らない。「食べられないラー油」と呼びたいぐらいだ。

いくつかある味のバリエーションのうち、この豆豉入りのものは湖南料理の辛さを手軽に再現するのに使えてとてもありがたい。こちら側の写真を見るとわかりやすいが、まさに湖南料理の蒸し料理にどばっと入っているあれを思い出させる。

老騾子 豆豉 朝天辣椒2

ところでこれはあまりにも辛いので、料理の味付けに最初から使うのは危険だ。できあがったものに少しづつかけて味を調節するのがいい。いまのところ鍋物、炒め物、ラーメン、うどんなどに使った。ラーメンは塩ラーメンで、うどんはもちろん関西風の薄い色のダシにした上でこのラー油をほんの少し入れると、湖南風ラーメンや湖南風うどんができあがる。四川風の「麻」を生み出す花椒が入っていないから、すっきりとした唐辛子の辛さがあるし、豆豉の発酵食品らしい味が湖南っぽさを実現してくれる。

2010/11/05

福満園 別館 - 横浜中華街の湖南料理店

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思えばかつては中華料理を食べに横浜中華街まで行ったものだ。しかし、わざわざ遠くまで行く価値があると感じられる店をなかなか見つけられないせいもあって、足を向ける機会は減った。そうこうしているうちに、池袋にネイティブ色のする中国料理店がたくさんできて、ますます遠出する動機がなくなってしまった。

最近になって、横浜中華街が様変わりしつつあるという話が耳に入ってくるようになった。なんでも、昔からやっている店がつぶれ、新しい低価格帯の店が入るというサイクルが始まったとのこと。これは私にとってはむしろ嬉しいニュースなのかもしれない。釘を刺しておきたいのだが、横浜中華街でそのコストに見合うおいしい料理店を探すのは大変難しかった。結局、あそこは「日本人向けの観光地」以外のなにものでもないわけだ。

今回たまたま横浜に用があったので中華街に足をのばしたものの、時間的制約のせいであまり探索できず、結局以前からのお気に入りだったこの「福満園 別館」に入ることにした。ちなみに、昔よく行っていた裏通りにあった小さい店はつぶれていたが、あれは高級店ではないので最近のトレンドとは関係ないか。もう1つ好きだったお店は、低価格の食べ放題やら点心やらに路線変更していた。これはあまり嬉しくない変化だった。

この「福満園 別館」は、宣伝によると横浜中華街で唯一の湖南料理を出すお店である ( 公式サイト )。もともと四川料理をベースにしているお店が、他の系統を出す「新館」やら「別館」やらを出店してきている。思い返すと、いまとなっては考えられないことだが、昔は横浜中華街にもまともな四川料理を出す店がほとんどなく、ほかには「重慶飯店」ぐらいしかめぼしい選択肢がなかった。「重慶飯店」は明らかに私の指向性とは異なる、「日本的に洗練された四川料理」を出す店なので、この「福満園」は重宝していた。

湖南料理店は、このブログでは他に「華湘」と「湖南菜館」を取り上げている。前者は池袋の東武百貨店の上の方にある「デパートのレストラン」。後者は新宿歌舞伎町にあるオーセンティックな新興料理店。ここ「福満園 別館」はオーセンティックな部類に属するが、メニューには四川料理がやはり多いし、コース料理も必ずしも湖南料理を軸にしていないものが目に付いた、ように思う。

今回は湖南プロパーの料理をいくつか注文して大満足した。この店ではランチ・メニューとかコースとかは頼まずに、分からなければ店員に尋ねて湖南料理を食べるといい。こんなところまで行って麻婆豆腐とか頼まないように。四川料理が「麻辣」なのに対し湖南料理は「酸辣」、つまり酸っぱい辛さに特徴があり、基本的に花椒から来る赤さはそんなにない。

2010/11/01

阿里郎 - 「永利」の隣にある延辺料理の店

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昔から「永利」のすぐ隣にある店だが、今回初めて入ってみた。これまで入らなかったのは何かいやな予感がしていたからで、結果としてその予感は正しかったようだ。洗練されていない東北・延辺料理のぼんやりした濃い味付けで、私にしては珍しく料理を残して出てしまった。


場所: 平和通り東側、「永利」の隣
住所: 東京都豊島区池袋1-2-7 メゾン田中1F
電話番号: 03-3981-0811
営業時間: 夕方から深夜まで



より大きな地図で 池袋西口の中華料理店 を表示

2010/10/29

東北姑娘 - 池袋東口にある中国東北料理の店

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池袋東口の東通り沿いにある中国東北料理の店。「東北姑娘」は「ドンベイグーニャン」と読ませる。「姑娘」」は若い女性を意味する言葉。

西口の中国料理店に慣れ切ってしまった私は、この店のメニューに日本語の料理名しか載っていないことを新鮮に感じた。店の作りや立地もあわせて考えると、この店は中国人ではなく近所の日本人の客をターゲットにしていると思われる。

料理の方は、標準的な東北料理をいくつか頼んでみたけど、いまひとつぴんと来ない。なにかご馳走を食べに来たという感覚が生じないのだ。どうせほとんどが家庭料理なのだからそれでいいとも言えるけれども。ランチとか宴会料理などを無難においしく作っているのかな、という感じ。

これだと「池袋西口の中華料理店」のマップに載せるべきかどうか迷う。いつかもう一度行ってみようかと思う。

硯家 本店 - 池袋東口のうどん屋

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池袋東口の、ジュンク堂の裏のわかりにくい場所にあるうどん屋。夜は居酒屋として使われるため、壁にはたくさんの小料理のメニューが貼ってある。酒も含めて、素材の産地とか由来にこだわりがある様子が伝わってくる。試しに牛すじを頼んでみたら、盛りは雑ではあるものの、びっくりするほどおいしかった。

うどんは中太の、それほどコシの強くないつるつる行けるタイプ。すぐ近くにある「うちたて家」と対照的なのが面白い。私はどちらも好きである。武蔵野うどんのような野趣に富むものではなく、上品にまとまっているという感じ。

小料理屋の側面も持っているだけに、うどんの食べ方にもいろいろと工夫を凝らしているようで、いろんなメニューがある。汁うどんを試してみたかったので肉うどんを頼んだ。濃いめの関東風のスープで、私の好みにはちょっと甘すぎるかなという感じだが、これは肉うどんだったせいかもしれない。全体として、非常にグレードの高いうどんという感想を持った。

すぐ近くには「丸亀製麺」もあるので、このあたりは意外にも池袋におけるうどんの激戦区である。どれもまったくタイプが違ううどんだというのが面白い。

ひかりや - 神戸・三宮のお好み焼き屋

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三宮駅近くの高架下にあるお好み焼き屋。

お好み焼きは、もちもちしてしっかりしているタイプのもので、好みである。しかしそういうの以上に、絵に描いたような「関西で粉ものを食べる」という体験をできるいいお店だった。昔からやっているようだが、いい意味で「重厚な歴史」を連想させない古びた感じがある。

たこ庵 - 神戸・三宮の明石焼きの店

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神戸の三宮駅近くにある明石焼きの店 ( 公式サイト )。ここの明石焼きはあっさりとしていておいしかった。たぶんこういう路線が私の好みにあっているだろうな、と思った。ただあっさり味になればなるほど、飲食店で一つの料理として出すことの意味がわからなくなってくる気もする。

あと、私の好みを突き詰めていくと、むしろ「すいとん」のようなものに近づいていくのかもしれないな、と思った。あるいはスープ・パスタとか。

博多 華味鳥 博多駅前店 - おいしい水炊き

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福岡での最後の食事は水炊きにしよう、ということで博多駅からすぐのところにある「華味鳥」へ ( 公式サイト )。美味しかったんだけど、お店の人から「東京にも支店があるんですよ」と言われて少々ガクッときたことは否めない。銀座の博品館に入っているようだ。

博多の水炊きは味のついた白濁スープで鶏肉を煮る。それが日本各地に広がって、いろいろなバリエーションができたというのが通説のようだ。私の実家では昆布だしのお湯で煮て、ポン酢で食べる方式のものを「水炊き」と呼んでいた。しかしこれって結局のところ、鶏肉を鍋で食べるときにどうやって食べますか、という話に過ぎない。私は一時期、豆乳鍋で鶏肉を食べるのにものすごくハマっていた時期があったんだが、考えてみるとあれはこの博多風の水炊きと似ている。

で、この店の水炊きは文句なしにおいしかった。ただ、そのおいしさの大部分は特製のスープに由来していると思うから、通販の水炊きセットを買って、安い鶏肉を大量に買ってきて煮れば、同等のおいしさをもっと安く体験できるのではないかと思う。さらにいうと、一番美味しかったのはキャベツだったので、鶏肉を煮たあとのスープを薄めて小分け冷凍し、キャベツ煮に利用するのがよさそうだ。しかしそれだったら、そこらで豆乳を買ってきて、鶏肉を投入して煮込んだ汁でキャベツを煮れば、おいしさという点ではそんなに違わないものができるんじゃないだろうか。

鍋のようなシンプルな食べ物には、そんなことを思わせてしまう危うさがある。

2010/10/28

加辺屋 川端本店 - 博多で食べる出雲そば

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福岡まで行って出雲そば。博多ラーメンが続いて胃がおかしくなり、とにかくあっさりしたものを食べたくなってここに入った。これが非常においしくて大当たりだった。

皮ごと挽くため黒めの色をしている出雲そば。それの標準的な食べ方である「割子そば」は、そばが盛られている多段の漆器に薬味とつゆを入れて食べるというもの。そのすべての要素がこのときの私のニーズにすばり応えてくれた。特に良かったのは、つゆが甘くないということ。もみじおろしと一緒に食べることで、むしろ辛みが出てくるような味付けである。

そば湯は最初から別のお椀にたっぷりと入れて出してくれるので、これにつゆを直接入れて飲むことができる。そば湯が大好きな私にとっては理想的なサーブのしかただった。

一蘭 天神西通り店 - この店のみの特別メニューがある店

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「一蘭」 ( 公式サイト )の天神西通り店では、この店限定の「釜だれとんこつラーメン」のみを出している 。しかし私は「一蘭」の他の店に入ったことがないので、この店の普通のラーメンがどんなものなのかを知らない。そもそもこの看板を見て、これって池袋の文芸座近くにもあったよな、とぼんやりと思い出したぐらいに事情に暗いのだった。

客が座る席の間に仕切りがあってパーソナル・スペースが確保されていること、店員と喋ったり目を合わせたりしなくても注文から替え玉のリクエストまでできることなど、対人恐怖症の人向けと言っていいようなコンセプトでやっていることは知っていたのだが、この店でこれを初めて体験しての感想は、それほどのものではないというものだった。たまたま隣にやたら元気なおっさんが座って、連れの人や店員とひっきりなしに大きな声で話をするものだから、「静謐の中でラーメンと向き合う空間」という私の抱いていたイメージはあっけなく消えた。それで良かったんだが。

で、問題の「釜だれとんこつラーメン」。重箱状の容器の底の方が熱せられて、スープが冷めないようになっている。麺は普通の細麺。問題はスープで、しょうがの味なのか、何か漢方薬っぽいにおいと味があって、しかも甘みがあるから、舌にねっとりと残る感じでどうも食べづらい。なにか作り間違えたのか、と疑ったほどだった。これほど脂っこくなければ、韓国か中国あたりの薬膳と言われたら信じてしまいそうだ。そういうわけで、これはもう単純にあのときの私の舌には合わなかった、ということで。

久留米 大砲ラーメン 天神今泉店 - 博多にある久留米ラーメンの店

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正直言うと、これが久留米ラーメンの店だと知らずに入ったし、そもそも久留米ラーメンのこともあまりよく知らない。濃厚なとんこつスープと、博多ラーメンよりも若干太いストレート麺の組み合わせ ( 公式サイト )。「博多ラーメンではないとんこつラーメン」と言われたときに連想するそれ、と言ってもいいぐらい。

私が注文したのは、あっさりしている方の普通のラーメン。これとは別に、こってりしている「昔ラーメン」というのがある。やはりここ最近はあっさりめが主流になってきているということらしい。実際、外見の割にはすんなりと食べられた。

長浜ナンバーワン 祇園店 - 福岡・博多の博多ラーメン

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長浜の有名な屋台の店「ナンバーワン」が出した店舗ということらしい。これはさすがにおいしいと感じた。なぜなのかと考えてみると、たぶんスープがそんなにしつこくなかったからである。あとから調べると、これが長浜ラーメンの特徴とのこと。逆に言うと、そうでない博多ラーメンはこってり豚骨スープになるのが普通ということなのだろう。

今回思ったのだけど、博多ラーメンのスープは飲むもんじゃないね。どの店でもほとんど飲まずに切り上げた。もちろん麺を食べるときにスープも一緒に胃の中には入っているわけだが、それ以上を無理に飲む気になれない。

博多成金ラーメン - 博多の祇園駅近くの博多ラーメン

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初めて行く福岡では博多ラーメンをいろいろと食べてやろうと思っていたのだが、結論を先に言うと、私はどうやら博多ラーメンがそれほど好きではないようだ。そういえば池袋にもいくつかお店があるのに足を運ぶことが少ないし、このブログでもいままでで取り上げたのは「博多奴」だけ。今回は特に胃に来た。あまり続けて食べるものではない。

この「博多成金ラーメン」は、夜遅くに博多駅に着いて、そこらを徘徊していたときに見つけて入った店である。まあ、おいしい。というか普通にちゃんとした博多ラーメンだ。店内中央のテーブルに大きなボウルがあって、そこに辛子高菜やキャベツの辛味噌あえなどのおかずが盛られており、食べ放題になっている。これがラーメンよりもうまい。むしろこれとライスの組み合わせで一食行きたいぐらい。

辛唐家 楠木町店 - 広島風つけ麺

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広島のJR横川駅近くにある広島風つけ麺の店 ( 公式サイト )。広島風つけ麺なるものの存在を知ったのは、今回広島に行って、つけ麺屋の看板に記されているのを見てのことである。で、適当にこの店に入ったので、ここで食べた広島風つけ麺が一般的なものなのか、この店独自の工夫がどこにあるのかなどはわからない。以下、さきほどインターネットで調べた事柄を踏まえての一般的な説明。

麺はこんな感じ。

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硬めに茹でた細麺の上に、キャベツ、海苔、ゆで卵、叉焼などの具が大量に載せられている。これを次のようなつけ汁で食べる。

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辛味噌と酢をベースにしてゴマなどを加えた、酸っぱいつけ汁である。麺の食感に引きずられて、冷麺というよりは冷やし中華を連想させる食べ物になっているが、上に載っている野菜などの具は普通の冷やし中華よりもずっとボリュームがある。茹でたキャベツがこのつけ汁にマッチしていて、とてもおいしい。これ、キャベツをメインにした料理にした方がいいんじゃないのか、と思ったぐらいだ。

食べ物の方向性としては、中国東北料理の「東北大拉皮」に似ているともいえる。これとあれの間に、もっといい着地点があるような気がするんだが…

ちなみにつけ汁は辛さが5段階になっていて、私は最初、下から2つ目の「普通」の辛さにしてもらったのだが、後から変更も可能だということなので、途中で一番辛いのにしてもらった。しかし、ネイティブな四川料理に慣れた私は、一番辛いのもまったく問題なく食べられた。これは問題かもしれないな、と我ながら思った。

東京でも、冷やし中華に代わる食べ物として売り出せば人気が出るのではないかと思う。私はよく遭遇する、人工的な感じのする甘みの勝ったスープを恐れるあまり、冷やし中華はほとんど食べないんだけど、このタイプの辛味噌スープだったら問題なく食べられる。また、スープが最初からかかっていないから、自分で味の強さを調節できるのは大きなプラスである。この利点も「東北大拉皮」と共通している。

2010/10/27

焼くんじゃ - 広島のお好み焼き

From 食べ物ログ

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JR広島駅の駅近くのビル6階に、お好み焼き屋さんだけが十数軒入っている「ひろしまお好み物語駅前ひろば」というスペースがある。調べてみると、ここがオープンしたのは2006年のことだから、比較的新しめのコンセプトで作られた「食のテーマパーク」とでもいうべきもの。観光客が第一のターゲットだろうが、地元の人にも利用されているみたいだ。

開館時間直後に入ってみたところ、通路の両側にお好み焼き屋がひしめいていて、「へい、いらっしゃい」と声を掛けてくる。予備知識なしで来たものだから、どの店をどういう基準で選んで入ればいいのかまったくわからぬまま歩いて行くと、繁華街でキャバクラのキャッチの間を通り抜けていくような感覚になってくる。その緊張感に耐えられなくて、適当に入ったのがこの「焼くんじゃ」という店だった。

結論から言うと、広島風お好み焼きのことはいまだによくわかっていない。お好み焼きにそばが入っている、としか認識できていない。私は焼きそばは好きなほうで、粉もの屋に行っても頼むことが多いし、家でもときどき作って食べる。ただし、シンプルな塩味が好みだ。だから、お好み焼きのソースと一緒に出されると、せっかくの焼きそばがもったいないという気持ちになってしまうのである。

申し訳ないが、そういう一般的なことを書くしかないぐらい、この店のお好み焼きの印象は弱かった。決してまずくはないのだが。

珈琲ベルグ - 西宮船坂の文化的カフェ

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西宮市とはいうものの、船坂という僻地にポツリと存在している文化的香りのするカフェ ( 公式サイト )。クラシック音楽の演奏会とかそういったイベントと、自然食と、おいしい本格的なコーヒー。私はこういうものは都会にあったらまず忌避しがちであるけれども、何十分歩いても文化はもちろんのこと飲食店にさえ出会えない田舎の地で空腹にさいなまれているときにいきなり出くわしたら拒否できない。完全に降参である。

甲子園にあった店が比較的最近こちらに移ってきたらしく、Google Earthの映像だとまだ駐車場も含めて工事中で、建物自体が存在していなかった。つまり、昔からあった館を改築したという類のコンセプトではなく、外見も内装も現代的でシンプルかつ重厚である。私はカウンター席に座ったのだが、席もテーブルも、その向こうの設備もきわめて気持ちいいものだった。それで、ドイツ語のBergのつもりなら「ベルグ」じゃなくて「ベルク」にしてほしい、というような感想もとりあえず棚上げにした。

ランチ・タイムの料理は上品でおいしいものだったし、コーヒーは文句の出ようがないもの。これで1500円は安い。半径数キロ以内に住んでいる、西洋文化の香りに飢えている奥様方が、ちょっとした会食のために集まってくるという図が容易に想像できるセッティングだった。

なんだ、俺も結局はこんなものが好きなのか、と思ってしまったが、やっぱりそうなのだ。砂漠のオアシスという陳腐な比喩がすぐに思い浮かんだほどわかりやすく文化的であり、私は哀しいほどそっち側の人間なのであった。

宝塚いろは - 宝塚のお好み焼き屋

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JR宝塚駅の北口にあるお好み焼き屋 ( 公式サイト )。お好み焼きのお店ごとの違いがあまりわからない私ではあるが、さすがにこの店のは口にした瞬間に、そのふんわりした感触に強い個性を感じた。このあたりのお好み焼きとしてはたぶん価格がちょっと高めなのだが、その分、素材に工夫をこらし、準高級感を出すことに成功している、という感じ。この地域での人気店らしい。

店主の奥さんが元タカラジェンヌということで、店内には宝塚歌劇の写真やポスターがたくさん貼ってある。

道頓堀くくる 阪神百貨店梅田店 - 大阪・梅田の阪神百貨店の明石焼き

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大阪・梅田の阪神百貨店のフードコート「スナックパーク」にある。道頓堀に本店があるチェーン店である ( 公式サイト )。たぶんたこ焼きの方がメインなのだろうけれども、明石焼きもやっているから明石焼きを食べる。私はどちらかというと「ぶぶ亭」の方が焼き方も出汁も好きだけれども、これは単にあちらの方が食べ慣れているからであり、どうしてあちらを食べ慣れているかというと私が阪神ではなく阪急をよく使うからに過ぎない。

ただ、阪神百貨店の「スナックパーク」は、「いか焼き」もあることだし、他の地域からの旅行で大阪・梅田に来たときには立ち寄って損はないテーマパーク的なスペースである。立って食べなくてはならないが、安く少量のものを多種類食べることができる。

ぶぶ亭 阪急三番街店 - 大阪・梅田の明石焼き

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大阪・梅田の阪急三番街にあるたこ焼き・明石焼きのお店。明石焼きとは、明石では「玉子焼き」と呼ばれ、明石以外の地では「明石焼き」と呼ばれる食べ物で、たこ焼きと似た球形のものを出汁につけて食べる。この店では明石焼き以外にも、普通のたこ焼きと、たこ焼きグラタンを出している。

この付近で手軽に明石焼きを食べられる店として便利なので、来たときにはたいてい明石焼きを頼む。というか、ここのたこ焼きは普通のたこ焼きだし、たこ焼きグラタンは「うーむ」という感じの食べ物だ。で、肝心の明石焼きであるが、比較ができるほど他の場所で食べたことがないのでよくわからないけれども、たこ焼き形状のものを食べる方法としては、スタンダードなたこ焼きの食べ方よりも、こうやって出汁につけて食べるやり方の方が好みである。

外側の皮が柔らかく作られているので、箸でつまんで出汁につけ、一口かじったあとは必ず中身が崩れて、出汁の中に溶け出していく。これを最後に飲むのがまたよい。

阪神百貨店 いか焼き - 大阪・梅田の有名ないか焼き

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大阪・梅田の阪神百貨店のフードコート「スナックパーク」にある有名な店 ( 公式ページ )。いか焼きとは、出汁を入れて練った小麦粉の生地にイカの切り身を混ぜ込み、薄く焼いたもの。関西以外の地方だと、「イカ焼き」と聞くとイカの姿焼きを連想するだろうけれども、大阪ではこのように作られる「イカ入りチヂミ」と呼んでいいようなスナック的な食べ物である。

焼くときに上下を鉄板で挟んでプレスするので、「ソフトなイカ煎餅」と呼んでもよさそうなものになる。

祭りの屋台で買って食べるもの、野球場の外野席でビールを飲みながら食べるもの、そういうニッチの食べ物であり、この店で売っているいか焼きもそんなノスタルジックな気持ちを呼び起こす外見と味付けになっている。製法とプレゼンテーションをちょっと変えれば、朝鮮料理や中国料理のお店で「主食」の枠で出すことができそうだが、そうなったら人はこれほどには食べないだろうな。

はなだこ - 大阪・梅田の立ち食いたこ焼き

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大阪・梅田の新梅田食道街1階、人通りの激しい出入り口に面しているたこ焼き屋。写真に見える厨房の奥の方にあるわずかな出っ張りがカウンターとなっていて、そこで立って食べることが可能。

大量のネギの上にマヨネーズをかけた「ネギマヨ」がお勧めのメニューのようだ。たこ焼きの食べ方としてはオーソドックスではないのだろうけれども、甘いソースが載っているものよりもあっさりとして食べやすい。

今回、東京を離れて粉ものを集中的に食べてみたのだが、どうも自分の中でまだ基準が作れていない。どれもこれも、料理として出されたら、これでいいんじゃないの、と納得してしまうのだ。私に粉ものに対するこだわりがない、ということなのかもしれない。実際、チェーン店の「道とん堀」の標準化された感じがいいとか言っているぐらいだし。ただ、このブログで中国東北地方や中東諸国を含む、小麦粉料理の文化圏の料理を多く扱っていくうちに、そういえば関西地方の粉ものがもっと身近な小麦粉料理なんだよなと思い至って、少しまじめに考えてみようかと思った次第。

この文脈で考えると、この店の「ネギマヨ」のように(またもちろんのこともっとふつうの「ネギ焼き」のように)、粉ものの上にネギを載せるというアイデアは、朝鮮料理のネギチヂミや北京料理の葱油餅と根っこが同じであると言うことができるだろう。

そばの店 とり平 - 大阪・梅田のおいしい鴨うどん

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大阪・梅田の新梅田食道街1階にある、焼き鳥をメインにしている店のそば・うどん屋 ( 公式サイト )。朝早くからやっていて気軽に食べられるカウンターのみの小さな店である。そこらの立ち食いそば屋と比べるとさすがにちゃんとしているので、このあたりでの乗り換えのときにときどき立ち寄る。

ここで私がいつも食べるのは「鴨うどん」。店名に入っている蕎麦は食べたことがない。鴨はさすが鳥肉を扱っているだけあっておいしい。スープはちょっと濃いめで純関西風という感じではない。うどんは普通のうどん。これで450円。

食尚軒 - 新しくできた四川料理の店

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2010年5月に開店した四川料理店 ( 公式サイト )。ロサ会館並びの通りの2階。中国料理の赤い看板はやはりよく目立つ。

今回はランチ・タイムのランチ・メニューだったので暫定的な評価になるが、再訪しない可能性が高いのでこれが最終評価になるかも。結局のところ、私にとっては中途半端に思える店だった。

料理人もウェイターも客も私以外は全員中国人で、ネイティブっぽい店ではあったのだが、この立地とメニューを考えると、これはむしろ日本人から避けられていると解釈した方がいい。ランチ・メニューは麻婆豆腐とか青椒肉絲などの中華の定番料理が、おかわり自由のライスとスープ、そして食後のアイス・コーヒー込みで680円というもの。私が頼んだ麻婆豆腐はちゃんと「麻」が効いているものだったが、私が池袋の中国料理店に望んでいる乱暴さはなく、むしろ普通の中華料理店っぽい味だった。

公式サイトに載っているコースの内容や食べ放題の火鍋の価格設定などを見ると、日本人向けの低価格帯の中華料理店を目指しているように見える。会社帰りのサラリーマンのグループが気軽に飲み食いできる店、という感じだろう。

場所: ロサ会館すぐ南の2階
住所: 東京都豊島区西池袋1-37-15 西形ビル2F
電話番号: 03-3985-0321
営業時間: 昼から深夜まで。定休日なし。



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2010/10/20

カッパドキア - おいしいトルコ料理店

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池袋東口から明治通り沿いに南下して左側にある。トルコ料理店が珍しかった頃からあるお店だと思うのだが、駅から遠い場所にあるせいでなかなか行けない。西口の「デニズ」ができてからはなおさらである。

ここは料理が全体的に上品でおいしい。いい意味で、日本という地に根付いているエスニック料理店という感じがする。前菜のペーストにせよ、焼き物にせよ、パンにせよ、ていねいに作られていてワイルドさとは無縁だ。トルコ料理がワイルドでなくちゃならないという理屈はないので、それでいいわけだが。

俺の空 - 標準的な豚骨魚介スープのつけ麺

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高田馬場の有名店の池袋店ということらしい。いまとなってはスタンダードとなった豚骨と魚介のスープのつけ麺。麺は中太でつるつるしている。汁そばはまた違うものらしいが、食べたことがない。

写真の玄関の先すぐに食券売り場があり、そこから長い暗く照明があてられた廊下があって、その奥に10席ちょっとのカウンター席があるという凝った造りのお店である。なんか邪念が感じられるというか、ハードルを自分から上げていて、結局それを超えられていないという自爆タイプだ。

ここはすぐ近くに「狸穴」ができてしまったので、そちらが空いていたらまず間違いなくそちらを選ぶだろう、というぐらいの格差がある。どこからこの差が出てくるのかいまいちわからないけど、とりあえず麺はあまり好みではないし、スープは魚介の味が乱暴に入っているという感じがして、おいしく食べられなかった。

2010/10/19

蘭蘭 麻辣火鍋館 - 火鍋専門店ではなくなったジェネリックな中華料理

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池袋に4店ある北京料理のお店 ( 公式サイト )。ただしこの店は「麻辣火鍋館」を名乗り、四川料理専門店と銘打っている。

要町に向かう道に面していて、前を通るといつも客がいないことが気になっていたので、今回入ってみた。店の前の看板からわかるように、「火鍋館」を名乗っているもののアラカルトもやっていて、それが必ずしも四川料理だけではない。一時の火鍋ブームに乗ろうと新店舗を作ったが、思ったよりも早くそのブームが消えたので方針転換をしたのではないか、と思う。「楊 3号店」も、当初は火鍋専門店となっていたが、いつの間にかアラカルトを出す普通の店になった。

安くてポーションが小さい小皿料理があるので、いくつか頼んでみたところ、安定しておいしい。普通の中華料理店でこういうのが出てきたら大喜びするレベルのもの。ただ、ここ池袋だとあまりにジェネリックという感じがして、品数の少なさもあってわざわざ足を運ぶ意味はあるかというと難しい。池袋西口の東北料理のしつこさから逃れたいときには選択肢に入るかな、というていど。

あと、ここでは久しぶりに典型的な「中国人ウェイトレスの接客」を体験することができた。敬語を習得していないので、私のあとから入ってきた老婦人2人組との会話が、どっちが客でどっちが店員なのかわからない。

「済みません、ラーメンはありますか?」
「え? ラーメン? あるよ」
「じゃあそれをお願いします」
「はい、ラーメンね。あ、そうだ、飲み物はどうする?」

料理の皿をテーブルに放り投げる感じで置くのもなかなかである。私はこういうのがむしろ好きな方なのだが、あの客はもうこないだろうな。ちなみに「ディープ」な池袋西口とはいえ、こういうのは決して典型的なケースではない。昔の「知音食堂」は、人によっては日本語が通じず、ほとんどしゃべれないから、意思の疎通がそもそも難しかった。このケースのように中途半端な日本語がいちばん危ういのである。最近ではどの店の店員も日本語が上手で刺激という点ではちょっとがっかりだ。


その後、水商売の女性とその客らしき老人のカップルが隣のテーブルに来て、テレビでは中国大陸における反日デモのニュースが流れ、ちょっと微妙な空気になった、のは私の深読みかもしれない。


要するに、料理はあまり好みではないが、店としてはけっこう気に入ったようだ。


場所: 要町交差点に向かう道に面して右手
住所: 東京都豊島区池袋2-19-2 東仙ビル1F
電話番号: 03-5952-5708
営業時間: ランチタイムと、夕方から深夜まで。定休日なし。



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しゃんと - 相模大野の広島風お好み焼き

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相模大野の駅周辺を歩いていて、この店の看板を見て急に広島風お好み焼きを食べたくなったので入ってみた。カウンター席が少々と座敷席がたくさん。カウンターの前にある広い鉄板で手際よく焼いていく。

面白かったのは、麺としてうどんかそばを選ぶことができ、デフォルトでは0.5玉入るのだが、それをどれだけ増量しても値段は同じというシステムだった。 私は無茶はせず1玉にしたけれども、こういう面白いシステムはそれだけで興味を惹く。

吉好亭 - 相模大野のややネイティブ風中華料理

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相模大野の駅からちょっと離れたところにある中華料理店。ランチタイムに入ったため暫定的な評価になるが、ランチ・メニューとしては非常に優秀だった。680円でライスとスープとコーヒーがお代わり自由、タピオカのデザートもつくというコスト・パフォーマンスの高さ。しかしそれだけでなく、味がちゃんとしている。

店外に張ってあるコース・メニューの内容から、なんとなく南方系の料理の気がしたので、それっぽい感じの「豚肉のショウガ入り炒め」みたいな名前の料理を頼んだら、店員が「ショウガ焼きネ?」と復唱したので、これはしまったと思ったのだけれども、テーブルに来たのは日本の「ショウガ焼き」とは違うもので、「丁」に切った豚肉とネギなどの野菜をぶつ切りのショウガと一緒に炒め、とろみを付けた料理だった。

お代わり自由のスープも、私好みのとろみのついた卵ベースの「羹」で、 おいしかった。

というわけで、アラカルトやコース料理もおいしいだろうという予感がする。飲茶のコースもあるようだ。