2010/08/31

中南海 - 北池袋では古株の中華料理

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北池袋のネイティブ系中華料理店としては「永利」とともに古株の「中南海」は、その名前からして北京料理なのかと思いきや、中国東北料理をベースにしながらも四川料理っぽいものを売りにしているという、けっこう何でもありのお店である。ここは昔から、「」と並んで水餃子が池袋で一番おいしい店だった。

私がここによく行っていた頃は、たいてい「香辛麺」という激辛のラーメンを頼んでいた。唐辛子で真っ赤な上に山椒が加えられたスープに太めの麺が入っている手強いラーメンで、これに水餃子をあわせて食べるとなかなかよかった。

ただ、「知音食堂」なるものが出てきたときに受けた衝撃のことを思い返すと、やはりここも日本化していたわけである。このショックを乗り越えて、私が再びこの「中南海」に足を運ぶ日々が訪れるのかどうかはまだわからない。

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2010年10月に追記。

久しぶりに行ってみると、店内の様子もメニューも変わっていた。どうもコンセプトを変えたようで、特に四川料理に限定しない「小皿料理」をメインとするお店になったようだ。これだと、そこらへんによくある居酒屋風の中国料理店と変わらなくなってしまう。

ただし、料理はおいしいし手際がよい。このタイプの小皿料理にありがちな、べとっとした炒め物などとは無縁のいい料理だった。近くにあったら通うであろうような、いい店になったという気がする。


場所: 平和通りに面して東側
住所: 東京都豊島区池袋1-7-12
電話番号: 03-5951-9888
営業時間: ランチタイムと、夕方から深夜まで。定休日なし。


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四川苑 - 池袋の火鍋のパイオニア

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ここは火鍋・四川鍋が流行するかなり前から、二色のスープを使う鴛鴦火鍋を出していた。私はここでこの鍋を知り、しょっちゅう食べていたので、ここの味付けが火鍋のベースラインになってしまった。いまになって思うと、この店の火鍋はそれほどすごいというものではない。でも当時は冷凍されたまんまの羊肉とか、さまざまな訳のわからない食材が皿に山盛りになって出てくるだけで興奮していた。そんなわけで他の店で火鍋を食べても、どこか物足りなく感じたり、薬膳臭が強く感じたり、とにかくどんぴしゃりといった感じにならないのである。

私はほんとうにここの味に慣れてしまったので、ここの火鍋をものすごくおいしく感じるが、他の店の味から入った人には、全体的におとなしく感じるかもしれない。具のバリエーションもそんなに豊富ではないし、食べ放題の店が増えたいまとなってはコスト・パフォーマンスも低い部類に入るかも。

他の料理はそんなに食べたことがないが、いまの池袋西口の基準では日本化した中華料理の部類に入ると思う。店の名前に「四川」と入っているけれども、そんなに四川料理っぽくはない。

場所: 池袋西口ロータリーの向かい、マクドナルドの裏
住所: 東京都豊島区西池袋1-19-2 光進堂ビル
電話番号: 03-5950-1068
営業時間: 昼から夜まで。定休日なし。


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大宝 池袋北口店 - 立地条件は微妙だが店内は広い

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大宝」の池袋北口店は風俗店に囲まれているが、店内は広くてゆったりできる。料理は同じように思えるけれども、私はもっぱら本店の方を利用するので細かいところは不明。

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2010年10月に追記。

何度か確認したので偶然ではないということで書いておくが、本店の方が料理がおいしいと思う。どうせ行くなら本店をおすすめする。


場所: 池袋北口から線路沿いに北上し、ラブホテル街直前。
住所: 東京都豊島区西池袋1-44-10 花鳥風月ビル
電話番号: 03-3971-5668
営業時間: 昼から夜まで。定休日なし。



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つけ麺 椿 - 濃厚な豚骨魚介スープのつけ麺

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ここ界隈でもあちこちに雨後の筍のように出現した、濃厚な豚骨魚介スープに太めの麺を組み合わせたつけ麺のなかで、この店はレベルが高い方に属するようだ。そのため店の前の行列が長くなっていたのだが、いつのまにかその列が途絶えることが多くなり、気軽に食べられるようになった。果たしてこれはつけ麺の世界の全体的な動向の反映なのか、それともこの店独自の変化なのか。

麺にはタピオカを入れてコシを強くし、叉焼にはハーブの味をつけるなど、細かい配慮が見られて安心して食べられる。

大宝 - 北池袋でベストの中国東北料理

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池袋西口には多くの中国東北料理のお店があるが、私はこの「大宝」が一番好きだ。これにはもちろん個人的好みが入っているだろうし、東北料理の特性というよりも単純に料理人との相性という面が強いように思うこともあるのだけれども、ここ北池袋では古株の部類に入るこの店は昔からずっと私にとってのナンバー1の中華料理店である。

上で紹介したページで東北料理の店では東北料理を食べるべきだと主張しておきながらなんなんだけど、ここは炒飯とか酸辣湯とか棒々鶏などの日本における「中華料理」の定番料理がいずれもおいしい。しかもきわめて日本的な意味でおいしいのだ。うまい炒飯は中華料理の基本中の基本であり、米がぱらぱらになっているのがいいのだ、卵黄の層が米の一粒一粒を包んでいなくてはだめだなど、一家言ある人が多い。でも、東北地方ではどうも米飯よりも小麦粉を練って焼いた粉もの系が「主食」としては主流らしいし、周りを見てもご飯を頼んでいる人はほぼ必ず脂っこい料理に白飯をあわせて食べていて、ご飯ものを単独で食べるときには、炒飯よりも、ご飯に何かを載せたものを頼んでいるように思える。

そういうわけで私も一品料理と白飯の組み合わせにすることが多いのだけど、ここ「大宝」では必ず炒飯を頼む。おいしいから。

もちろんそれ以外にも東北地方の定番料理はちゃんとおいしい。店が狭いし(2階はあるものの)、奥の方のテーブルはたいてい常連客に占拠されていてフリーなテーブルが余計に少なくなる。その後、JRの線路に面したところに「大宝池袋北口店」ができた。ただしあちらは風俗店に囲まれているので、気軽に入れるのはむしろこちらかもしれない。

場所: 池袋郵便局前交差点を東西に通る道の東側
住所: 東京都豊島区池袋2-43-2 FINOビル
電話番号: 03-5950-8578
営業時間: 昼から深夜まで。定休日なし。


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アオヤイ - ちょっと焦点がぼけているベトナム料理

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池袋丸井の向かいにあるベトナム料理屋。「永利 池袋西口店」の2階にある。

池袋のベトナム料理は「フォーベト」ができてから一気にハードルが上がってしまった。でもこの店はそれ以前から好んで通うようなところではなかったように思う。なんというべきか、ごく普通の意味であまりおいしくないのである。ベトナム料理がどうこういう以前の問題のように思ったことを覚えている。

東京中華街 - 安い北京ダックの先駆者

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すごく大胆な名前のレストランではある。この店の名前を初めて見たときに、「あ、ここ池袋はほんとうに中華街になったんだ」という実感がわいてきたことを思い出す。

こちらの新華社新華網の紹介記事によると、料理長は中国創作料理の金賞を受賞したとのこと。しかし実際の雰囲気はそういうのとは無縁で、アクセスしにくい場所にあるがゆえの客を呼び込むための策なのだろう、とにかく安いランチを売りにしていた。あと、上記ページの店内の写真を撮った人は天才的手腕の持ち主である。実際に店に入ると、キャバレーを居抜きで使っている感じの、昭和のアクション映画のセットのような作りで少々驚いた。小林旭がギター抱えて入ってきても不思議ではない感じだ。その後改装していなければ、だが。

ランチはあまりに安すぎて不気味だったが、少し経ってから、 3000円前後という価格帯で北京ダックまるまる一羽を提供しはじめたので関心を持った。いまではこの付近の店でも安い値段で北京ダックを出しているが、間違いなくこの店が先駆者である。

でまあ、実際に食べてみると北京ダックはほんとうにおいしいし、他の料理もしっかりとしている。「家庭料理」を売りにしている小規模な店とは異なり、たしかな腕の料理人がいるレストランだという印象を受けた。

その後、東口にも出店したようだが行ったことはない。こちらの本店も、最後に訪れてから時間が経っているので、いまどんな感じになっているのかは不明。

場所: 北口の大きな駐車場に面したビルの4F。
住所: 東京都豊島区西池袋1-43-3 日精ビル4F
電話番号: 03-5949-6015
営業時間: 昼から深夜まで。定休日なし。


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楽楽屋 池袋本店 - ネイティブなにおいのする中国東北料理・延辺料理

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池袋にたくさんある中国東北料理のお店のなかでは比較的早くからあったように思うけれども、いい意味で日本化せずにカオティックな状態を保っている。いまだに日本人客をめったに見かけないし、店員はいい感じで無愛想だ。

私が初めて食べた醤大骨(豚の背骨の煮込み)はここのものだったので、いまだにここの味がベースラインとなっている。いつも周りのほぼすべてのテーブルが注文しているから気になってしかたがないくせに、料理の名前がわからなくてなんとなく敬遠していたのを、ある日思い切って注文してみたら異常においしかった。

ここは東北料理のなかでも朝鮮族の影響が強い延辺料理っぽいディッシュが目立つのも特徴だ。たとえばここではイヌのスープや蚕の炒め物などが食べられる。どちらもそれほどおいしいとは思わないのであまり注文しないけれども。

店内が広いため、客がいっぱい入っているときには「ここはどこの国だ?」という雰囲気を味わうことができる。そのような雰囲気込みで東北料理と朝鮮料理のハイブリッドを味わいたいときにここはお勧め。

場所: 池袋北口からホテルサンシティ池袋を回り込んでしばらく行き、右手2F
住所: 東京都豊島区西池袋1-29-6 大野ビル 2F
電話番号: 03-5391-9865
営業時間: 昼から深夜~朝まで。定休日なし


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楊 3号店 - 辛い四川料理

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楊 池袋店」は2号店、こちらが後に出店された3号店である。こちらのほうが池袋駅よりも遠いが、入りやすい場所にあり、店内が広くて落ち着ける。またこちらでは火鍋がメニューに入っている(食べたことはない)。

麻婆豆腐などの辛いものを注文すると、辛さをどれぐらいにするか訊いてくるので、山椒の辛さに慣れていない場合にはマイルドにするよう頼むのがいい。あと辛さを和らげる手段として、白飯か水餃子か、またはその両方を頼む。

場所: 池袋郵便局前交差点の北1つめの通りを左折し、しばらく行って右手
住所: 東京都豊島区池袋2-54-2
電話番号: 03-3985-9247
営業時間: ランチタイムと夕方以降。月曜と日曜が定休日



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フォーベト - 上品なベトナム料理

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東京芸術劇場の近くにあるこの「フォーベト」 ( 公式サイト ) は、このあたりのベトナム料理のなかでは一番上品で、日本人好みの味であると感じる。池袋で人を連れてどこかベトナム料理に行くとなったら、やはりここが第一候補になる。で、いざ上品な生春巻きとかスープとかを食べると、こういうのも悪くはないなと思うのだ。

コースに「フエの宮廷料理コース」と「サイゴンコース」があって、それぞれベトナムの中部と南部の料理を出すということなのだと思うが、「フエ」の方はさすがに洗練されていておいしいかわりに、一つ一つの皿の量が少ない。私がこの店に感じている漠然とした不満は、たぶんこの量の少なさに由来している。懐石料理のボリュームに文句をつけているようなものなので、完全に的外れである。

公式サイトには1つ1つの料理についてていねいな説明がついていて、これがこの種のサイトの中では情報量があって面白い。特にベトナムの地方別の料理の特色を念頭に置きながら読むと、いろいろと新たな発見があった。この店は、そのようなことを考えながら楽しめるレベルにある、ということだ。

パルミラ - シリア料理

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公式サイトでは「アラビアレストラン」を名乗っている、シリア料理のお店。レバノン料理との共通点もあるが、北でトルコと国境を接していてトルコ料理と似た要素も多くある。私は実はこのあたりの違いをあまりわかっていない。

以前、ロサ会館でケバブの屋台をやっていた人がこちらに移ってきたらしい。私はたぶんそこで何度かケバブを買ったことがあると思う。

どの料理にどのていどシリア料理の成分が入っているのかいまだによくわからないけれども、中東の料理というおおざっぱな括りをするならば、このお店はトルコ料理の『デニズ』の次に安定していると思う。前菜、肉料理、スープ、パンと一通りの流れがしっかりとおいしい。また食後のコーヒーとデザートがなかなかエキゾチックでよろしい。

エリカ - タイムスリップしたようなドイツ料理

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ずっと前からこの看板を見て存在は知っていた。ドイツ料理の店はこの周辺では他に見かけないから、ある日思い切って入ってみたら、その予想以上の時代錯誤さに少々驚いた。最初に連想した言葉は「ワンダーフォーゲル」である。別にワンダーフォーゲルに直接の関係があるわけじゃないが、このドイツ語が流行った頃に始まった店が、当初のアイデンティティを失わないままここまで来た、という感覚があった。

今回、この記事を書くためにインターネットで検索などしていて、この店のロールキャベツが漫画『美味しんぼ』に取り上げられたということを知った。読んでないからどういう文脈なのかはわからない。

店のたたずまいというか、その存在のしかたにあまりにインパクトがあったので、料理のことはそんなに覚えていない。とりあえず典型的なドイツ料理をいくつか頼んでみたら、それなりにおいしかった。たしかザウアークラートか魚の酢漬けか、とにかく酸っぱい保存食と、クリームソースがかかったミートボールを食べたのだと思う。どちらもしっかりと手の掛かった家庭料理という感じでよかった。

この記事を読んで関心を持った人には、早めにお店を訪れることをお勧めする。ある意味で老舗のそば屋とかよりも歴史的な意味合いが深く刻まれている、というようなものだから。

七福神 - 大勝軒の正統的後継者

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つけ麺がここまで流行する前の時期、私はこの「七福神」をつけ麺発祥の店とされる大勝軒の正統的後継者と思っていた。正直なところ、私は大勝軒のつけ麺をおいしいと思ったことがないのだが、この七福神はそのエッセンスを取り出して、そこそこおいしい食べ物に仕上げていた。

その後起こったつけ麺の大ブームのなかで、この七福神は置いていかれたという感じがある。味の面でもプレゼンテーションの面でも昔の姿をとどめているこの状況は、進歩していないと言うこともできるし、ぶれない頑固さと肯定的にとらえることもできるだろう。

私はいまでもときどきここのもり野菜を食べるとほっとした気持ちになる。この店の甘酸っぱいタイプのスープは私にとってのつけ麺の原点に近い味だし、麺もちょうどいい太さでおいしいし、椅子には座りにくいし店員の動きは非効率的だ。

古奈屋 池袋東武スパイス店 - カレーうどんの人気店らしいが

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巣鴨発祥のカレーうどんのお店で、行列ができる人気店として有名らしい( 公式サイト )。ここはその、東武百貨店の上にある「池袋東武スパイス店」である。ここが2号店だったが、その後他の地域への出店を加速させている。店舗の写真を見ると、いずれもここのような商業ビルのテナントとなっているようだ。

巣鴨といえば「おばあちゃんの原宿」 と呼ばれるようになった街で、そこで有名になるということはおばあちゃん受けがよかったのだろうな、という先入観が、それほど外れていなかった。よく言えば優しい味の、悪くいえばパンチの効いていないクリーミーなカレー・スープに、あまり特徴のないうどんが入っている。

まあ考えてみればパンチの効いたカレーうどんが東武百貨店のビルで成功するわけもない。適材適所ということで問題なし。

韓韓市場 - 韓国屋台料理

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利久」と同じく、駅ビルのエソラ池袋の7階に入っている韓国料理のお店。

利久」目当てに来て、行列の長さに恐れをなしてこちらに入り、オーソドックスにスンドゥブチゲとナムルを注文してみたが、どうも基本的なところでおいしくない。あとで調べてみると、リン・クルーという企業がやっているお店だった。 この会社が展開しているお店のラインナップを見ていると、雰囲気・内装・イメージ先行型の店舗展開、というようなことなんだろうなと思った。

立地や内装からの予想を裏切らない普通のお店とはいえる。

楊 池袋店 - 四川料理の古顔

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北区十条にあるお店が1号店で、こちらの東京芸術劇場近くのお店は2号店。北の方に3号店がある。

この店は池袋が「チャイナタウン」と呼ばれるようになる前から、本格風の麻婆豆腐と汁なし担々麺を出すことで有名だった。どちらも山椒が強く効いた「麻辣」の辛さで、舌が痺れる感覚を存分に味わうことができる。また、ここは自家製の餃子が以前からおいしかった。お店の人から、日本の小麦粉をかなり研究したという話を聞いたことがある。

強烈な辛さではあるが、後発の「知音食堂」に代表されるほんとうのカオティックでエスニックな料理店と比べると、こちらは日本という地にしっかりと根付いている普通の中華料理店だ。

この店の問題は、立地が微妙なこと(非常に怪しげな路地の突き当たりにある)と、店内が狭いことである。その雰囲気を積極的に楽しみたいというのでなければ、池袋駅からはちょっと遠くなるけれども、3号店の方に行くのが無難かもしれない。私の知る限り、出している料理に大きな差はない。

場所: 東京芸術劇場を越えて「中本」のある通りから左に入る超怪しげな路地の突き当たり
住所: 東京都豊島区西池袋3-25-5
電話番号: 03-5391-6803
営業時間: ランチタイムと夕方以降。定休日ないが土日はランチタイムなし。


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華湘 - デパート上階の湖南料理

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東武百貨店の「池袋東武SPICE」の最上階にある中華料理店 ( 公式サイト )。最上階にあることからわかるように、「高級」な中華料理である。親族一同が個室を借りて宴会をやるようなお店だ。陳健一の店として知られる「四川飯店」は、この一階下にある。

ネイティブなにおいのするエスニック料理がたくさんある池袋でいまさら行くような店ではないと思っていたが、あるとき湖南料理に関心を持って調べていたところ、実はここが都内でも数少ない湖南料理のお店の1つであり、たぶんこの方面では古顔と言っていいことを知った。

湖南料理、あるいは湖南菜/湘菜は、この画像検索の結果を見ても想像できるように、唐辛子の辛さと「酸辣」と呼ばれる酸味が強烈な料理として知られる。

で、この「華湘」であるが、それっぽいものを選んで注文してみたものの、全体的に上品な薄味で、湖南料理という名前から連想されるものとは違った。私にわからないだけで湖南料理の影響が随所にあるのかもしれないけれども、どちらかというと「デパートの上階にある中華」という括りで考えるのが一番簡単なレストランという感想である。

たぶんこのあたり、自分でも筋が通らないことを望んでいるんだろうなと思うけれども、仕方がない。アメリカに沖縄料理を銘打ったレストランがあったら、ゴーヤーチャンプルーとかを食べたいと思うし、現地人の好みに合わせるため、あるいは料理人がそちらの方面に熟練しているからというような理由から鮨や刺身をメインに出していたらやはり面食らうだろう。沖縄人も鮨や刺身を食うし、実際に沖縄の海産物はおいしいということがわかっていても、である。

場所: 駅ビル「池袋東武スパイス」内の15F。地下からエレベーターで。
住所: 東京都豊島区西池袋1-1-25 スパイス池袋東武15F
電話番号: 03-5951-0301
営業時間: 昼から夜まで。「スパイス」が休むときに休む


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2010/08/30

三田製麺所 池袋西口店 - 太い麺と豚骨魚介スープのつけ麺

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都内にけっこうの数のお店があるつけ麺専門店。ここの特徴は讃岐うどんを連想させるような太くてコシのある麺である。つけ汁は粘度の高い豚骨と魚介をあわせたスープで、太い麺にねっとりと絡みついてくる。珍しくつけ汁のおかわりが可能だったんだけど、最近訪れるとその旨を記した貼り紙がなくなっていた。どうなったんだろうか。

ジャンク・フード系のつけ麺・ラーメンの激戦区の池袋ではあるが、新顔の当店は十分に戦えるポテンシャルを持っているように思った。特に麺には特徴があって面白い。この店舗は最初から客席の数が多く確保されていて、攻めの姿勢と意気込みがこちらにも伝わってくる。

あもん - 焼肉創作料理

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なにかの秘密倶楽部かと思ってしまうような店構えだが、中に入ってみるとけっこう普通の、そんなに高級指向の感じがしない焼肉店である。これがいいことなのか悪いことなのか、私はいまだに決めかねている。

おまかせコースを頼んで、そのときに入荷しているおいしいものを出してもらうのが一番いい。レバ刺しを筆頭に、生肉がとてもおいしい。焼き物では内臓が新鮮で、ふだんは苦手な人もここでなら食べられるということがありえる。牛肉だけでなく海鮮料理もある。

客がそんなにいない時間帯ならば、店主自らやってきて、料理の説明をあれこれとしてくれる。そのように力のこもった、手のかかった焼肉料理を出すお店である。

私は和牛のいわゆる「高級な肉」があまり好きではないため、価格帯の高い「高級焼肉店」にはめったに行かないのだけれども、この店の料理は抵抗なく楽しめる。お勧めのお店だ。

利久 池袋店 - 仙台の有名な牛タン屋の池袋店

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池袋西口に新しくできた駅ビル「エソラ池袋」の7階に、仙台の有名な牛タン屋「利久」が出店していた。前に一度仙台に行ったときには牛タン屋の梯子をして異常なほどの回数と量だけ牛タンを食べたのだが、たしかにこの「利久」は目立っていたし、似たような場所に複数の牛タン屋がある場合にはたいてい「利久」の方に多くの客が入っていた。

この池袋店の極定食やシチューは、仙台で食べたものと同じものに思えた。定食は、分厚い牛タンの塩焼きに牛テール・スープと麦飯と唐辛子がのった白菜漬け、オプションでとろろ。これまでに東京で食べたことのある類似品との大きな差は、ひとえに牛タンの分厚さと、そこから来る荒々しさとおおざっぱさにある。

こういう地方色のある料理を池袋で手軽に食べられるのはありがたいことだ。これで特に細かいこだわりがない限り、「牛タンを食べるために仙台に行く」という酔狂なことをする必要がなくなった。

ひとつ残念なのは、この「エソラ池袋」という立地である。このビルができてから、いくつかのテナントの料理店に入ってみたのだけれども、なぜかどこも居心地があまりよくない。単に店舗を詰め込みすぎて狭くなっているだけの理由ではなさそうな、なにかおかしな感じをよく感じるのだ。この「利久」もその例外ではなく、あまりゆっくりと腰を落ち着けられる空間ではなさそう。ランチ・タイムの混雑ぶりをみると、回転をよくするために何か意図的なコントロールを行っているのかもしれない、と思うぐらいである。

まあ一度ぐらいは話の種に行ってみることをお勧めする。コスト・パフォーマンスはよくないが、牛タンはたしかにおいしい。こちらの公式サイトでは通販も可能。なお、仙台の牛タンが急激に発展したのは牛肉の輸入自由化以降であり、「利久」がどうなのかは知らないが、仙台で消費されている牛タンの多くはアメリカからの輸入品である。「仙台牛たん振興会」のサイト「仙台牛タウン」はなかなか面白い。

創新麺庵 生粋 池袋本店 - サンマの味が主張するラーメン

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ラーメン、つけ麺ともに魚介類を使ったスープがこのところ流行っているけれども、この店はサンマという素材を前面に押し出している。ラーメンの汁というよりも、それ単独で海辺の料理店で「何々汁」とかの名前を付けて出されているスープのように思えるぐらいなので、魚のにおいが苦手な人にはキツいだろう。

これに中細のコシのある麺と、ていねいに作られた感がある叉焼がよく合っていて、全体としてラーメンというよりは何か1つの魚介料理を食べた気になる。これ以外にも、ここは研究熱心なお店のようで、トマト味の冷やしそばだとか、ワイン煮のゆでたまごなど、さまざまな工夫を凝らした新料理を次々と開発している。

池袋には珍しく「ジャンク・フード」の印象をまったく与えない、創作和風料理と呼んでもおかしくない上品なラーメン屋である。オペレーションがそんなに効率的でなさそうで、行列ができていることが多いのが残念。

こちらの、麺を提供している大成食品の記事は詳しくて興味深い: http://www.tokyo-ramen.co.jp/tabearuki/kissui.html

玄八 - 豪胆なつけ蕎麦

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聞くところによると「港屋系」というらしい。虎ノ門にある「港屋」というそば屋を発祥の地とする、つけ麺的な発想のつけ蕎麦。私はその「港屋」には行ったことがないので比較ができないが、この「玄八」は、太い噛み応えのある大量のそばを、普通の日本そば屋にはない、肉の味がするつゆや油っぽいつゆにつけて食べる体育会系フードという感じだ。

ジャンルとしては「ラーメン二郎」や「中本」と同じ、体を痛めつけるジャンク・フードの印象があるけれども、日本そばであるという点だけでもこの2つよりはずっと健康的なはず。それなのになぜこんなに荒々しい印象を与えるのだろうか。

ジャンルとして面白いし、コスト・パフォーマンスも悪くないし、そばもまずくはない。ただ、せっかくこのあたりまで足を運んだのに、1回の食事をこれで済ませてしまうのは少々もったいないという気はする。これが駅構内とかにあって、そこらの立ち食いそばの店との比較ということになったら絶対にこっちに入るけど、その場合には調理に要する時間やお手軽さや価格の面でむしろ競争には負けるのだろうな。難しいものである。

2010/08/28

自起屋

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「自起屋」は「ジャギヤ」と読む。公式サイトはこちら:  http://www.k-jagiya.com/

昔は雑貨や食品も売っていたが、いまでは奥の方までレストランになっている。この写真から想像されるよりはキャパが大きいし、味もしっかりしている。店構えのせいで損をしているのかな、と思う。

永祥生煎館 - 焼小籠包

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上海発の焼小籠包(生煎包)のお店が北池袋の目立つ場所にできていて、よく行列ができているのを見かける。「永祥生煎館」は「ヨォンシャアンシェンシェンクァン」と読むらしい。

店内にはカウンター席が5つあるだけなので、ほぼ持ち帰りが前提となる。店内の客が5人で、カウンター内の店員も5人。手を一時も休ませずに小籠包を作っている。メニューには焼小籠包の4個入りと6個入りの2種類と、牛カレースープの大と小しかない、焦点を絞った機能的な商売だ。

厚めの皮を鉄板で蒸し焼きにする感じで作っている。皮の外にはごま油っぽい油があり、なかにも濃い味の具が入っているので、全体的にかなりくどい感じの味。牛カレースープはカレー味のインスタントラーメンを思い起こさせる、東南アジアの屋台料理で遭遇するような味だった。

焼小籠包4個で380円、牛カレースープ小で130円、油っこいこともあって合計510円で腹が満たされるファストフードである。たこ焼きみたいにお店で買って歩きながら食べるのがいいのではないかと思うが、小籠包の具の熱さは歩き食いには適していないか? それを言ったらたこ焼きも同じか。

場所: 池袋北口を出てホテルサンシティ池袋の向こうすぐ
住所: 東京都豊島区西池袋1-29-2 サンシティビル
電話番号: 03-6914-1566
営業時間: 昼から夜まで。定休日なし。


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2010/08/27

ローラン - ウイグル料理

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マルハバ」と同じ建物内にあるウイグル料理店。つい最近までここにはモンゴル料理店があったのだが、 いつの間にかなくなっていた。気に入っていたのに残念。

といってもウイグル料理だからおおざっぱにいえば同系統の料理である。羊を中心にした焼き物や炒め物、小麦粉を麺にしたり餃子の皮にしたりしたものなど、遊牧民の家庭料理っぽいものを出している。どうも評判をきくと料理人によってぶれがあるらしく、私が行ったときには焼き物も炒め物も全体的に雑というか粗っぽいものだった。それは絶対に悪いというものではなく、事実串焼きの盛り合わせには他ではなかなか経験できないワイルドさがあって満足した。

あと何度か行って、他の料理も試してみる予定。

マルハバ - パキスタン料理

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池袋駅から北に向かってそこそこ歩く。実はそんなに言うほど遠くないはずなのだが、夜も遅くなると男の私ですらちょっとためらうような道を通ることになる。とはいえ、ここ最近の池袋はずいぶんおとなしくなったから、以前よりはずっと心理的に楽だ。

パキスタン料理を名乗っているのに、ドアには大きくインド料理と書いてある。私はパキスタン料理とインド料理の違いが実はよくわからない。1つ重要なのは、イスラムの戒律を守ってアルコールを出さないことだ。

メニューには標準的なインド料理店にあるような料理が載っている。しかし私がここで頼むのは、ほぼつねにマトン・ビリヤニ。普通の料理店の2人前ぐらいの分量で出てくるので注意されたい。

安曇野 - 私にとってのそばのベースライン

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東京メトロ有楽町線の千川駅すぐそばにあるそば屋。店構えも内装も、町中の普通のそば屋なのだけれども、昔からよく行っているせいで、私にとってはあらゆるそば屋のベースラインとなっている。そしてコスト・パフォーマンスも勘定に入れると、これを上回るそば屋はなかなか見つからない。特に「こだわりのある気取ったそば屋」でここに勝る店にはまだ出会えていない。もちろんそばのタイプの好みもあるだろうが。

そばは更科そばで長野の更科粉を、うどんは三河の粉を使っているとのこと。どちらもかみ応えのある「田舎風」という感じである。天ぷらを揚げる鍋の前にカウンター席があるため、天ぷら屋としての利用も可能だが、私はここに来ると「おろしそば」と「かき揚げ」の組み合わせばかりになる。季節の材料を使った天ぷらやつまみも充実しており、冬になるとうどんすきや鴨鍋もうまい。

わざわざ遠くから訪れるというタイプの店ではなく、近場にあると実にありがたいという類の店である。でも池袋に来たのなら、一度ぐらいは地下鉄を2駅分乗って、ここでそばを食べてみるのも悪くはないと思う。かき揚げは「(小)」というので十分の量がある。私はたいていそばだけを1枚追加注文する。

笹周 - 閉店してしまった鴨料理のお店

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この駐車場は、2009年の夏頃に閉店してしまった鴨料理の「笹周」の跡地である。野生の本鴨を使った串焼きや鍋などの料理が、時代錯誤的な店構えと内装のなかで供される不思議なお店だった。

串焼きは店内の囲炉裏で、主人が団扇を持って炭をあおぎながらじっくりと焼き上げる。鴨以外にも鮭などの季節の魚を焼いてもらうことができた。

鴨鍋の〆に入れるうどんがこれまたおいしかったが、これは実は鴨南蛮うどんとして単品で注文することもできて、とうぜんながらあらゆる意味で本格的な料理だったのに1000円ぐらいというリーズナブルな価格設定だった。

それが残念ながら2009年の夏にとつぜん閉店し、いまでは建物が取り壊されてごらんのように駐車場になっている。噂では主人が亡くなったとのこと。

もっと通い詰めなかったことをいまでもときどき悔やんでいる。

ヒガシマル うどんスープ - 手を加える余地がないインスタントスープ

From 食べ物ログ

私は日本料理のだしには、基本的に「だしのもと」の類の調味料は使わないのだけれども、うどんのつゆにはこのヒガシマル http://www.higashimaru.co.jp/ のうどんスープ http://www.higashimaru.co.jp/products/udonsoup.html をそのまま使っている。もう何をしてもこれ以上のものを自分で作れないと諦めてしまったからだ。この「粉末商品・おいしさのヒミツ」というページは何ひとつ具体的な情報もないけれども、なかなか興味深い。

表記の分量よりもちょっと薄めにお湯にとかし、卵を落とし得、あと追加するとしたら七味唐辛子と刻みネギぐらいの月見うどんで食べるのが一番おいしい。

ROZAパスタ&ピザソース トマト&バジル - パスタソースとして安くて秀逸

From 食べ物ログ
トマトコーポレーション http://www.tomato-corporation.co.jp/ の「ROZA」というブランドのパスタ&ピザソース http://www.tomato-corporation.co.jp/web/index.cgi?c=item-2&dai_cate_pk=3 のうちの「トマト&バジル」味。ガラスの瓶に入っていて270gのこのソースが100円ぐらいで売られていて、これよりも高い価格帯の同種商品と比べてもずっと使いやすい。原産国名はタイとなっている。

私はこれをもっぱらパスタ・ソースのベースとして使っている。商品名にあるバジルを含めて基本的な味は付いているけれども、あまり主張が強くないから、これをベースに好みの味に変えていく楽しみがある。同種の瓶詰めのパスタ・ソースには、味が強すぎて調整が効かないものがけっこうあるので、この「ROZA」ブランドのソースはとてもありがたい。

といってもあまり複雑なことをしているわけではない。トマト・ベースのパスタ料理にありそうな食材を適当に買ってきて、フライパンでニンニクと唐辛子と一緒に火を通した後にソースをぶっかけるか、ソースの中で煮るかした上で、塩と胡椒で味を調えたら、ちょっと固めに茹でたパスタをフライパンに投入して手早く混ぜる、という、ペペロンチーノとほとんど変わらない手間でかなり味わいがいのあるパスタ料理ができあがる。

民俗村 - 落ち着いた雰囲気の韓国家庭料理 - 閉店 -

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意外なことに、池袋西口には韓国料理店はそんなに多く存在しない。韓国料理や韓国の食材が欲しいときは、新大久保や上野などのよく知られたコリア・タウンに行ったほうがいい。そんななか、かろうじて社交の場として使える最低条件を備えた居心地のよい韓国家庭料理店として私がよく利用するのが、この「民俗村」である。

もう何年も前から時をおいて足を運んでいて、経営者や料理人が何度か変わったらしき雰囲気を感じ取っているけれども、料理店としての基本的なポリシーはぶれていない。家庭料理だけれども、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ上品な感じをキープしている。場所柄から、時間帯によっては客層がお水っぽくなるけれども。

鍋物はおしなべておいしい。カムジャタン(じゃがいもと豚の背骨の鍋)や豆腐チゲなどの辛いものも、塩味のあっさりとしたものもいい。サムギョプサルやポッサム系の肉料理もいい。
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2011年1月に追記。
昨年11月頃から、店の明かりがついているのを見ていない。もしかしたら閉店したのかもしれない。そうだとすると、池袋の韓国料理シーンにとっては大きな打撃である。いちおう看板はかかったままだから、営業を再開することを祈っている。
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2011年2月に追記。
看板が替わっているのを確認した。残念ながら閉店したようだ。ここはもうずいぶん前から気に入っていた店だったのでほんとうに哀しい。

永利 - 古顔の中国東北料理の店

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池袋にはこの地域の出身者が多いのか中国東北料理 ( 「中国東北料理について」を参照 )の店が多くあり、この「永利」はそのなかでも早い時期からやっている有名店である。池袋北口の「平和通り」にあるこの店は本店で、西口の丸井の向かいに西口店がある。

東北料理以外の料理もいろいろとメニューに載っているが、特に四川料理についてはそれ専門のお店に行ったほうがいい。やはりここでは東北料理や北京料理を頼むのがいい。

私がよく食べるのは北京風の酢豚である「糖醋肉」。どろっとした黒いお酢ベースの甘いソースの中に、大きな肉塊が3個ほどごろっと転がっている。

餃子類は冷凍品を使っているようでお勧めしない。麺類も全体的にあまりおいしくないかもしれないし、ご飯物も猛烈においしいというわけではない。だからふらっと入って日本人好みの定番中華料理を頼むと地雷を踏む可能性が高いのだけれども、気に入ったものだけを選んで食べるようにしていれば、このあたりでは間違いなく上位に位置する中華料理店である。

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2010年11月に追記。

少し前に店の前にでっかい花輪が飾ってあったりして何事かと思ったら、メニューを一掃して新装開店、ということだった。壁一面に貼られていた手書きのメニューがすべて撤去され、料理の数も前と比べるとずいぶん少なくなっている。別の店舗にいたシェフがこちらに移ってきた、という話だったが、そこらへんの細かい事情はよくわからない。

新装開店セール中に二度行ったんだが、印象としては、このところの池袋西口のトレンドである「大衆店から一つ上の中級店への移行」なんではないか、と思った。これはたぶん中長期的な生き残りのためには不可避であるとは思うんだけど、ずっと安っぽい印象を保っていた「永利」がそっちの方向にシフトするとしたらちょっと残念かも。

あと、以前好きでよく頼んでいたスープがなくなっていてショック。



場所: 平和通りに面して東側
住所: 東京都豊島区池袋1-2-6 ベルメゾン池袋
電話番号: 03-5951-0557
営業時間: 昼から夜まで。定休日なし


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イチビキ 赤から鍋スープ - 有名店の味を再現した鍋スープ

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イチビキ http://www.ichibiki.co.jp/ が販売している、名古屋名物「赤から」 http://www.akakara.jp/ という鍋のチェーン店の味を再現したレトルトの鍋スープ。初めて聞いた名前だが、店舗リストを見ると東京にもかなり出店している。店舗では辛さが10段階あって、このスープはそのうちの3番目の辛さに相当するとのこと。750gで3~4人前。

材料例として豚バラ肉、白菜、もやし、白ねぎ、豆腐、油あげが挙げられており、その他のおすすめとしてニラ、チーズ、牛ホルモン、鶏つくねなどがある。

売りになっている名古屋の赤味噌をベースに、豆板醤やコチュジャンなどを入れているのだが、原材料名を見るとその他にもいろんなものがごったまぜになっていて、それが味のハーモニーを生み出しているかというとそんな感じがしない。特に気になったのは甘すぎること。もっと辛さが強いとこれもそんなに気にならなくなるのかもしれないけれども、この三番の段階では甘ったるい後味が口の中に残った。味が整理されていないブテチゲを食べたときの感想に似ている。

イチビキの公式サイトにはこの商品の紹介がなく、他にバリエーションがあるのかどうか不明。少なくともこの「三番」の鍋スープはもう買わないだろう。

2010/08/26

モランボン 野菜のためのディップソース - アンチョビ味のディップソース

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モランボンの「野菜のためのディップソース」

http://www.moranbong.co.jp/product/item_detail/1611/?basekey=77

スーパーの野菜売り場に置いてあったので、何の気なしに買ってみたら、これがおいしかった。袋に書いてある説明によると、バーニャ・カウダ ( Wikipediaの記事 ) 風ではあるが、温めなくても食べられる。50gのものが2袋入っていて、参考小売価格は200円。1袋が148 kcal。

ニンニクとアンチョビの味が非常に濃いため、付けるのは少量で済むから、1袋でそうとうの量の野菜を食べられる。いままで試したのは生野菜だけで、キュウリ、ニンジン、セロリ、パプリカ。温野菜も試してみたい。

もともとバーニャ・カウダは「オイル・フォンデュ」とでも呼ぶべきもので、あまり手軽な食べ物ではないが、このディップソースはスティック状にした生の野菜をおやつ感覚で食べるのに適している。1袋50gに対し、野菜は200~300gというのがメーカーの推奨値。

あまり食べ過ぎると飽きも早く来るような気がするが、とにかくこのソースを口に入れるために野菜を買ってきたいと思ってしまうほどの中毒性がある。お勧め。

中国東北料理について

私がよく足を運ぶ北池袋には、「中国東北料理」を名乗る中国料理店がたくさんある。これは、中国の一番東かつ北にある遼寧省、吉林省、黒龍江省から構成される中国東北部 ( Wikipediaのページ ) のもので、国境を接しているロシア、モンゴル、朝鮮の料理と似ている部分がある。中国四大料理のなかでは北京料理に近い。だから、どうせなら「中華の定番」などといって麻婆豆腐とか担々麺とかを頼むよりも、それっぽいものを注文するほうがよい。

と、ずっと思ってきたのだが、最近になってあまりそう思わなくなってきた。池袋西口の中国料理店は、いろんな意味ですでにフロンティアの時代というか黎明期を終え、日本在住の中国人たちのために懐かしく素朴な家庭料理を提供するというフェーズから、自国の本格的な料理を提供するというフェーズに移ったようである。複数の菜系(中国料理の系統・種類)を扱える料理人を呼び寄せ、より「ちゃんとした」料理を提供し、またそれに応じて店構えも高級感を重視するようにシフトする傾向が見られつつある。

だからいまでは、その店で力を入れているお勧めの料理を頼むという、ごくごく当たり前のやり方をすればいいのではないかと思う。

デニズ (DENIZ) - カジュアルなトルコ料理

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高田馬場にあるトルコ料理店が池袋に出した2号店。公式サイトによると、『気取らない。でも決して妥協しない。お客様を満足させるトルコ料理をアットホームな空間と時間をもって提供する。』のがコンセプトだとのこと。

飲むヨーグルトのアイラン、前菜のエズメ(野菜のペースト)の盛り合わせとエクメック(パン)、豆のスープ、ドネルケバブなどの肉料理とそのプレートについてくるピラウ(ピラフ)、食後のチャイという標準的な組み合わせが堅実においしいため、これ以外のものをなかなか注文できないでいる。

利用したことはないが、昼の時間帯には、店頭でサンドイッチやアイスクリームの販売も行っているらしい。でも、その時間帯に通りかかっても売ってる気配がないからガセかも。池袋周辺で中東の料理を食べたいと思ったときには、この店に行けばまず間違いない。

極 蘭州拉麺 - こしのある手打ち麺とあっさりしたスープ

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池袋北口の「平和通り」にある、カウンターが9席、テーブルが1つだけという小さなお店。

蘭州拉麺 ( Wikipedia の解説 )とは清真料理の一種で、コシのある手打ち麺と牛肉ベースのスープを組み合わせたラーメンである。写真にうつっている店主が、注文を受けてからあそこで麺を打ち始める。その他、餃子の皮も自家製。

手打ち麺を活かしたいろんな種類の麺料理を提供しているけれども、どうしても蘭州拉麺を注文してしまう。牛肉ベースの透き通ったスープに、パクチーやよくわからない香辛料が入っていて、全体的にはあっさりした味。テーブル上に用意されている調味料で味を調整しろということなのだろうけど、そのままでもこのような味ということで納得して食べられる。

他ではあまり食べられない蘭州拉麺を食べるという目的には大いに勧められるお店だ。水餃子もおいしい。それ以外は食べたことがないのでわからない。

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2010年11月に追記。
店の立地のせいでなかなか足を運べないのだけれども、久しぶりに行ってみたら、拉麺以外の一品料理が増えており、そういうものを気軽に食べられる中国人向けの居酒屋的なものになっていた、ように思った。




場所: 平和通りに面して西側
住所: 東京都豊島区池袋2-65-17 恩田ビル1F
営業時間: 昼から夜まで。定休日なし。
電話番号: 03-3984-7779


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あんぷく - 創作うどん料理・日本料理

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池袋西口のロサ会館近く、少し前までつけ麺屋だった店舗が、いつの間にか創作うどん料理のお店になっていた。写真に見えるように、取材記事が載った雑誌の表紙が店頭に飾られている。どうも「おしゃれなお店」という設定でやっているようで、内装の雰囲気もずいぶん変わった。

評判がいいらしい「カルボナーラうどん」を頼んでいまいちだったため、それ以外の料理は試していない。うどん料理の名称をメニューから引用すると、「豚角煮と煮玉子のゴマだれつけうどん」、「〆サバとブラックオリーブの冷製うどん」、「きのこと炙り鶏のクリームうどん」、「四川陳麻婆茄子うどん」など、良くいえば意欲的、悪くいえば節操のない感じだ。うどんという日本の食べ物を軸に据えて、パスタや中国麺などの他のジャンルの麺類のアイデアを持ってくるという発想は面白くなりそうだが、「カルボナーラうどん」は麺そのものも、上にかかっているソースも、ぴんと来なかった。

やはり、自分が持っているうどんという食べ物の固定観念を打ち破るためには、 そうとうなインパクトが必要なのだと感じた。そこらの立ち食いうどん屋の方が、うどんの食べ方としてはマシだ、と思わせない説得力がないと難しい。

もう一回ぐらいは、別の系統のものを試してみるかもしれない。

知音食堂 - ジャンク・フード的激辛四川料理

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池袋のエスニックな中国料理の代表ともいえる四川料理のお店。以前は胡散臭さにみちていて、300円のウーロン茶を頼むと2リットル入りのペットボトルがドンと出てくるような異国情緒があったが、あちこちで紹介されて日本人のあいだでも有名になったせいだろう、よくもわるくも普通の中国料理店に近づいてきた。店員は日本語を喋るようになったし、客の日本人率が高くなってきている。

料理ももしかしたら少しだけ日本化したのかもしれない。あるいは私が辛さに慣れただけなのか。麻婆豆腐や水煮肉片や辣子鶏といった辛めの四川料理を注文しても、以前よりも抵抗なく食べられる。

餃子などには冷凍品を使っていると思われるので避けるのが吉。全体的に、この付近の中国料理店のなかでは料理人のレベルがそれほど高いとは思われないので、繊細な味を期待せず、ジャンクな辛さと雰囲気を味わいに行く店だと割り切るのがいいだろう。営業時間がけっこう変則的なので注意。

場所: 池袋北口からすぐ。「陽光食品店」の先の道を入って左手に赤い看板
住所: 東京都豊島区西池袋1-24-1 宮川ビル B1F
営業時間: 曜日によって昼間やっているときと夕方からのときがある。終電過ぎまで営業。
電話番号: 03-5951-8288


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2010/08/25

蒙古タンメン中本本店 - ジャンク・フード的激辛タンメン

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「蒙古タンメン中本」 ( 公式サイト ) は唐辛子を大量に使用したタンメンなどの激辛料理で知られるお店で、テレビ番組や雑誌でもよく取り上げられる有名店だ。そういうお店はあまり美味しくないことが多いが、この本店は写真を見てわかるように住宅街のなか、交通の不便な場所にあるのにもかかわらず(最寄り駅は東武東上線の上板橋、または東京メトロ有楽町線の氷川台)、たいていの時間帯で行列ができる人気店である。新宿・池袋などのターミナル駅にも店舗を出しているものの、私はたまたまここの近所に住んでいるので、近場のラーメン屋に行くという感覚でよく足を運んでいる。

定番とされているのは店の名前にも入っている「蒙古タンメン」。味噌タンメンの上に、辛くてねっとりした麻婆豆腐が載っている。この辛さでは物足りない人向けには、「北極ラーメン」と「冷し味噌ラーメン」がそれぞれタンメンとつけ麺の分野で最高レベルの辛さに設定されている。

これらは率直に言って「B級グルメ」未満のジャンク・フード。ラーメン二郎と似たタイプの、食べることによって体をいじめている感覚を楽しむというタイプの食べ物で、好きになれない人は絶対に好きになれないだろう。 唐辛子の辛さに慣れていない人は、無理して食べると体調を崩すかもしれない。


しかし、「中本」はこれらの激辛料理以外の料理も、意外に美味しいのだ。私が好きでよく食べるのは、「五目味噌タンメン」。上に載せられる野菜は注文が入るたびに調理されるため、シャキシャキした食感が残っている。麻婆豆腐の辛さがなく、比較的マイルドで、味噌の味と唐辛子の刺激がうまく混じり合っている。

もう1つは、ご飯物の「中国丼」。これはやはりその都度調理される中華丼の具材と、作り置きの麻婆豆腐を合わせた丼で、この2つを適宜混ぜることで辛さを調節しながら食べることができる。ここの中華丼はまったく辛くない普通の中華丼だが、ジャンク・フードっぽい量と味付けでなかなかおいしい。これに「半冷やし味噌ラーメン」を追加するか、冷やし味噌のスープだけを付ければ、3種類の味を同時に楽しめる。

辛さはもちろんだけど、どの料理も量が多いので注意。食券を渡すときにそのあたりは細かい注文を受け付けてくれると思う。 イベント感覚で一度行ってみるのもいいと思うが、定番の「蒙古タンメン」はあまりお勧めできない。辛いけど、温かいラーメンなら「北極ラーメン」を、つけ麺なら「冷し味噌ラーメン」をお勧めする。なおあちこちに支店があって、店ごとに味が微妙に違うらしいが、私にはよくわからない。

トップバリュ パスタソース たらこ - 値段の割に健闘

トップバリュ パスタソース たらこ
イオンの「トップバリュ」ブランドのパスタ・ソース、「パスタソース たらこ」。

パスタに混ぜるだけで食べられる、ペースト状のパスタ・ソース。2袋入っていて、1袋あたり104kcal。1袋は100gのパスタに使用することが推奨されている。ネットでの実売価格は150円ほどと、同種の他社製品と比べると安い。

トップバリュ・ブランドの食べ物は、価格相応にまずいという印象があるが、このパスタ・ソースはそんなにまずくない。 たらこスパゲッティ用のペースト状ソースはいろんな食品会社が出していて激戦区であるのに、この価格で健闘していると思う。

とはいえ、何か化学物質っぽい味が舌に残るような感じがするのも事実。スパゲッティが急にジャンクフード化するのである。もんじゃ焼きに使うとおいしいかもしれない。

スパゲッティ用としては特にお勧めはしない。

オーマイ 生風味 うにソース - 濃厚な味のパスタ・ソース

うにソース
日本製粉の「オーマイ」ブランドのパスタ・ソース、「生風味 うにソース」

http://www.nippn.co.jp/products/home/7/detail511.html

パスタに混ぜるだけで食べられる、ペースト状のパスタ・ソース。2袋入っていて、1袋あたり123kcal。1袋は100gのパスタに使用することが推奨されている。ネットでの実売価格は250円ほど。

濃厚な味でけっこうおいしい。前に他メーカーのうに味のソースを食べて、生臭くて気分が悪くなったことがあったが、これはかなり気に入っている。公式サイトには各種のレシピが紹介されており、汎用の「うにソース」として家庭に常備しておいてもよさそうだ。

粘度が高く味が濃いので、太めのパスタを使い、100gよりもちょっと多めで作るといいように思う。