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池袋西口に新しくできた駅ビル「エソラ池袋」の7階に、仙台の有名な牛タン屋「利久」が出店していた。前に一度仙台に行ったときには牛タン屋の梯子をして異常なほどの回数と量だけ牛タンを食べたのだが、たしかにこの「利久」は目立っていたし、似たような場所に複数の牛タン屋がある場合にはたいてい「利久」の方に多くの客が入っていた。
この池袋店の極定食やシチューは、仙台で食べたものと同じものに思えた。定食は、分厚い牛タンの塩焼きに牛テール・スープと麦飯と唐辛子がのった白菜漬け、オプションでとろろ。これまでに東京で食べたことのある類似品との大きな差は、ひとえに牛タンの分厚さと、そこから来る荒々しさとおおざっぱさにある。
こういう地方色のある料理を池袋で手軽に食べられるのはありがたいことだ。これで特に細かいこだわりがない限り、「牛タンを食べるために仙台に行く」という酔狂なことをする必要がなくなった。
ひとつ残念なのは、この「エソラ池袋」という立地である。このビルができてから、いくつかのテナントの料理店に入ってみたのだけれども、なぜかどこも居心地があまりよくない。単に店舗を詰め込みすぎて狭くなっているだけの理由ではなさそうな、なにかおかしな感じをよく感じるのだ。この「利久」もその例外ではなく、あまりゆっくりと腰を落ち着けられる空間ではなさそう。ランチ・タイムの混雑ぶりをみると、回転をよくするために何か意図的なコントロールを行っているのかもしれない、と思うぐらいである。
まあ一度ぐらいは話の種に行ってみることをお勧めする。コスト・パフォーマンスはよくないが、牛タンはたしかにおいしい。こちらの公式サイトでは通販も可能。なお、仙台の牛タンが急激に発展したのは牛肉の輸入自由化以降であり、「利久」がどうなのかは知らないが、仙台で消費されている牛タンの多くはアメリカからの輸入品である。「仙台牛たん振興会」のサイト「仙台牛タウン」はなかなか面白い。
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