フグの刺身はやはりおいしい。料理屋で出されるトラフグの刺身が薄造りにされる理由として、フグの肉が固いからという説明がなされるが、ショウサイフグの場合はこのていどのおおざっぱな切り方でもまったく問題がないように感じられる。いずれにせよ能力と手間の問題で、これ以上薄く切れないのだが。
ショウサイフグは皮に毒を持っているので、トラフグのように皮の刺身を食べることはできない。
ショウサイフグの肉は水っぽいので、ペーパータオルに包んで寝かすことで水を抜くといいと言われることがある。たしかに水分を多く含んでいると感じられるが、刺身にしたときにどっちがいいかは好みの問題かもしれない。
ショウサイフグは熟成させずにすぐ食べるのがいいと言われることもある。これは間違いなく好みの問題だが、たしかに1日目から熟成させたときと同じような味がする、気がする。2、3日寝かすと劇的に味が変わるタイプの魚ではないのはたしかだ。
料理屋では、フグの刺身はポン酢ともみじおろしで食べさせることが多いと思う。が、私の一番好きな食べ方は醤油とわさびで、その次が塩のみ。ナンプラーなどの魚醤も面白い。また、野菜と組み合わせてサラダ・ドレッシング的なもので食べるのもいい。ここから先に進むと、マリネまたは酢締め、そしてオリーブ・オイル漬けなどにも行けるけれども、フグはやはり変に手を掛けるよりはシンプルに食べるのが一番いい。
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