2010/09/30

ショウサイフグの鍋

shousaifugu-nabe

「てっちり」。運が悪く当たると死ぬという意味の「フグ」を指す言葉「鉄砲」の「ちり鍋」。「ちり鍋」とは、昆布ベースのスープに白身魚と味の薄い野菜を入れ、煮えたものをポン酢などで味を付けて食べる鍋のこと。「ちり」は、白身魚の肉が「ちりちり」と縮むところから来たとされる。

ある意味で、フグの鍋はその後に作る雑炊の準備段階、プレリュードと言うことができる。
  • 昆布のだし取りは慎重に、あまり濃くならないように気をつけなくてはならない。
  • フグは背骨と薄皮を大量に入れ、アク取りをする。
  • 入れる野菜類は味にクセのないものを。白菜とネギぐらいでいい。
  • キノコは香りが強いものを避ける。
こうして昆布のグルタミン酸、フグのイノシン酸、キノコのグアニル酸に、野菜の成分が混じったスープができあがるわけだ。こういうのは味の素を使えばもっと簡単に作れるはずではあるんだが…

なお、フグがそれほど釣れなかったときには、小さいの1尾で1人前の鍋を作るぐらいにケチってもちゃんといい味がする。「フグのスープで煮た野菜を食べている」というような状態になるけれども。

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