2010/09/23

ショウサイフグ

shousaifugu-1

shousaifugu-2

外房のショウサイフグ。関東では「カットウ釣り」と呼ばれる釣り方が広く行われている。青柳を餌にして、寄ってきたフグをカットウと呼ばれる針にしゃくって引っかける。ショウサイフグをターゲットにするが、稀にトラフグ、アカメフグ(ヒガンフグ)、マフグがかかる。トラフグが全国的に流通するようになる以前、東京で食べられていたフグといえばたぶんこのショウサイフグだったと思われる。

厚生労働省のサイト(http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/poison/animal_01.html)によると、 ショウサイフグの食用可能な部位は筋肉と精巣。精巣については、「「無毒」とされているが、我々の調査で毒性(弱毒レベル)を検出している」とある。骨は筋肉に含まれる、ヒレは皮に含まれる。

飲食店でよく供されるトラフグと比較すると、皮は食べることができないし、ヒレ酒も避けた方がいい。精巣はat your own riskで、ということだろうか。

フグの扱いで一番重要なのは、種によって可食部位が異なることであるが、上記リストと、食用にできないフグの例 (http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/itiba/suisan/fugu/fukasho.html)を見るとわかるように、関東で獲れる明らかに食べられそうなフグっぽい魚は、筋肉だけを食べるようにしていれば大丈夫である。種の同定間違いや雑種のリスクは、内臓・精巣・皮といった、種によって毒の有無・強さが異なる部位を食べている場合に問題となる。

問題は、温暖化に伴って南の方にいる種が北上してくること。これはフグに限らず他の魚のシガテラ毒に関しても不安材料ではあるが、ことシガテラの場合は漁師が獲る魚にもリスクはあるわけで、釣った場所がわかる方がまだ安心ともいえる。いずれにせよ、ごくごくレアなケースだと思われる。

0 件のコメント:

コメントを投稿